宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2017/ 9/ 7 10:06 更新 X2.2、X9.3の大規模フレアが発生しました。X9のフレアは11年ぶりです。 担当 篠原 昨日の夕方、6日18時(世界時6日9時)に、 太陽の南西(右下)の2673黒点群で、 X2.2の大規模フレアが発生しました。 Xクラスのフレアの発生は、 2015年5月5日のX2.7以来、2年4か月ぶりのことで、 このフレアだけでも驚いたのですが、 直後の6日21時(世界時6日12時)になると、 更に激しいX9.3の大規模フレアが発生したのです。 X9に達するフレアは、 2006年12月5日のX9.0以来で、11年ぶりのことです。 2006年は、まだ前の活動周期である第23期の後半です。 従って、今回のフレアは現在の第24期最大規模のフレアになります。 (これまでの最大は、2011年8月9日のX6.9でした) X2.2、X9.3フレアの様子を、 SDO衛星AIA131、193の動画で紹介します。 AIA131では爆発の激しさが強調されて見え、 AIA193はフレアの後のプロミネンスの様子が綺麗に見えて、 組み合わせると、動画としては良いバランスに感じます。 また、X9.3フレアに伴って、 CME(太陽ガスの放出現象)も飛び出しています。 SOHO衛星LAACOC2、C3の動画を掲載します。 2673黒点群は、既に太陽の西側に半分ほど進んでいるため、 CMEの噴出の中心は、太陽の右側に偏っています。 それでも、ガスは太陽全体を囲むように広がっていて、 噴出は地球の方向にも向かっているようです。 フレアの激しさから考えて、 地球まで2日くらいかかると考えると、 太陽風の乱れの到来は、明日、8日の夜前後となりそうです。 現在の太陽風には、既にひとつ前のCMEの乱れが始まっています。 次の乱れがいつやって来るか、注目してください。 X9.3の後も、2673群は、M2.5、M1.4、M1.2と、 中規模フレアを起こしています。 この後の活動はどうなるでしょうか。 今回のフレアにより、太陽放射線は再び100に達しています。 ただし、よりエネルギーの高い粒子の変化を示す、 緑色線(100MeV以上)や青色線(50MeV以上)は、 X9フレアに関係して急な増加を示しています。 太陽風も乱れが始まっています。 今朝、7日8時(世界時6日23時)に、 太陽風の速度は420km/秒から600km/秒へ、 磁場強度は、3nTから15nTへ急に強まる変化が到来しています。 5日の朝に発生したM5.5のフレアに伴って発生した CMEによる乱れです。 注目の太陽風磁場の南北成分は、 最初は北向きに強まりました。 10nTを超えるくらいに強まっているのですが、 北向きでは磁気圏への影響は小さく、 今のところAE指数は特に変化は見られません。 CMEによる磁場の乱れでは、 時間とともに方向が大きく切り替わる傾向があります。 今後、南北成分が大きく南向きに変化した場合は、 太陽風の速度も高まっているため、 磁気圏の乱れも一気に激しくなるでしょう。 この後の太陽風の変化に注目してください。 また、明日の夜くらいには、 X9フレアに伴うCMEの乱れが到来する可能性があります。 明日の午後以降は、次の変化に注目してください。 X2.2、X9.3の大規模フレアの様子。SDO衛星AIA131、AIA193。 (c) SDO (NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) X9.3のフレアに伴って発生したCME。SOHO衛星LASCO C2、C3。 (c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) 2673黒点群の拡大写真。SDO衛星。 (c) SDO (NASA)、作図:宇宙天気ニュース 世界時9月6日のAE指数(速報値)。 (c) 京都大学WDC SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽放射線データ (c) NOAA/SWPC DSCOVRが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、黒線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の紫線)、速度(4番目の青線) (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
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