宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2021/10/29 11:23 更新 X1.0の大規模フレアが発生しました。CMEの乱れが地球方向に飛び出しています。 担当 篠原 一昨日から活動が高まっていた2887黒点群で、 29日0時半(世界時28日15時半)に、 X1.0の大規模フレアが発生しました。 Xクラスのフレアの発生は、 7月3日のX1.5以来、およそ4か月ぶりです。 GOES衛星SUVI 131、195、304の 3つのカメラによる動画を掲載します。 コロナのガスが吹き飛ぶ様子がよく見えています。 2887黒点群は、 昨日夕方、28日16時半(世界時28日7時半)にM1.4、 すぐ後の、28日19時半(世界時28日10時半)にM2.2と、 中規模フレアを2回起こし、 間にCクラスの小規模フレアを挟みながら、 Xフレアの発生となっています。 引き続き、活動に注目して下さい。 Xフレアに伴って、CME(コロナ質量放出)も発生しています。 SOHO衛星LASCO C2、C3の動画では、 太陽の下側を中心に、太陽を囲むようにガスが広がっています。 地球に対して真正面で発生したCMEなので、 太陽風の乱れは地球にやって来ると考えられます。 発生から3日前後かかると考えると、 明後日、31日の午後から11月1日にかけて、 乱れの到来に注目してください。 太陽風の速度や磁場強度が急に高まり、 磁場が南向きに大きく変化すると、 オーロラの活動など磁気圏の擾乱が激しくなる可能性があります。 オーロラのライブカメラにも注目してください。 SOHO衛星の動画では、 途中から白い筋の様なノイズが増加しています。 これは、太陽から飛んでくる放射線 (非常に高速の陽子)によるもので、 この画像の見え方から、snowstorm(吹雪)と呼ばれています。 GOES衛星の観測(下の図を参照)では、 10の線に達する程度に増加しています。 また、太陽を左斜めから観測している STEREO Ahead衛星による動画を掲載します。 この衛星からは、フレアやCMEはやや右方向に向かっています。 立体的な広がりを考えるために重要なデータです。 太陽では、北東(左上)の2891黒点群でも Cクラスの小規模フレアが発生しています。 こちらの領域にも注目してください。 太陽風は、速度が300km/秒に下がり、 更に低速になっています。 磁場強度は、2〜4nTの間を変化していて、 やや弱い状態です。 磁場の南北成分は、北寄りになっています。 速度も下がっているので、磁気圏は静穏で、 AE指数は変化が見られない状態です。 SDO衛星AIA193では、 太陽の中心部にコロナホールは見られず、 CMEによる乱れの到来まで、 太陽風は穏やかな状態が続きそうです。 (c) GOES (NOAA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) X1.0フレアに伴って発生したCME。太陽放射線によるノイズも増加している。SOHO衛星LASCO C2、C3。 (c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) Xフレアを起こした2887黒点群。SDO衛星。 (c) SDO (NASA)、作図:宇宙天気ニュース 太陽を左斜めから観測しているSTEREO Ahead衛星によるX1.0フレアとCME。 (c) STEREO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース GOES衛星の太陽放射線データ (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース DSCOVRが観測した太陽風の磁場(黒線は全体の強度、赤線は南北成分) 磁場の向き、プラズマの密度、速度、温度 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース AE指数(速報値) 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学WDC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
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