宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (13:01)
今日、C7.4の小規模フレアが発生しました。
また、M4.7の中規模フレアが昨日発生しています。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子が強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
8/29 09:18 C7.4
8/28 20:48 C2.7
19:02 C4.6
17:41 C4.2
15:56 M1.3
14:43 M4.7
14:01 C7.0
05:33 C7.3
05:08 C1.7
8/27 21:48 C1.5
08:16 C3.9
02:49 C3.0

黒点  8/29 (NOAA)
磁場 フレア
2859 7 β C3
2860 27 βγ M5
2861 1 α ---
2862 2 β C1

太陽風 (DSCOVR)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
12:56 364 +3.6
-2 h 376 +2.0
-4 h 377 +0.7
-6 h 363 +4.9
-8 h 370 +4.5
-10 h 373 +4.1
-12 h 379 -5.8

磁気圏 (京大)
時刻
JST
Dst
nT
 
nT
12:30 -15 -/ -
-2 h -19 -/ -
-4 h -18 -/ -
-6 h -16 -/ -
-8 h -18 -/ -
-10 h -27 -/ -
-12 h -20 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.5 2x10^3
8/29 0.7 1x10^4
8/28 0.7 8x10^3
8/27 0.7 2x10^2
8/26 0.8 1x10^2
8/25 0.7 1x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期短期
太陽写真 (swnews)
黒点動画 (SDO)
X線3日1日 (GOES)
SolarMonitor (TCD)
Latest Events (SolarSoft)
AIA193動画 (SDO)
AIA304動画 (SDO)
AIA131動画 (SDO)
SUVI195 (GOES)
SUVI131 (GOES)
LASCO (SOHO)
STEREO (STEREO)
太陽風 1日 (DSCOVR)
太陽風 7日 (DSCOVR)
ACE1日7日 (ACE)
衛星電子 (GOES)
衛星陽子 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
K指数 (NOAA)
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情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの 閲覧全リスト)
2021/ 8/24 13:49 フィラメント噴出によりCMEが発生しています。太陽風は低速です。
2021/ 8/25 12:37 太陽でCMEが発生しています。太陽風はやや低速になっています。
2021/ 8/26 12:50 太陽風は平均的な速度です。太陽は穏やかです。
2021/ 8/27 13:19 小規模フレアが発生し、CMEも噴出しています。太陽風の小さい乱れが到来しています。
2021/ 8/28 12:42 C7.3の小規模フレアが発生しました。太陽風磁場が南向きに強まり、磁気圏の活動も強まっています。
最新のニュース

2021/ 8/29 13:01 更新
M4.7の中規模フレアが発生しました。太陽風磁場の強まりは終わり、磁気圏は穏やかになっています。

担当 篠原

昨日の昼過ぎ、28日14時半(世界時28日5時半)に、
2860黒点群でM4.7の中規模フレアが発生しました。
Mクラスに達するフレアの発生は、
7月4日のM1.5以来で、およそ2か月ぶりです。

SDO衛星AIA131と193による動画を掲載します。
初めに活動領域の左下で小さい輝きが発生しますが、
これは、直前に発生したC7.0の小規模フレアです。
続く様に領域全体が大きく輝く、M4.7フレアが発生しています。
193の写真(茶色)では、
爆発の影響が大きく広がっていく様子も見えています。

このフレアに伴って、CME(コロナ質量放出)が発生しています。
SOHO衛星LASCO C2、C3の動画を2枚目に掲載します。
地球に対してほぼ正面で発生しているので、
コロナのガスは、太陽全体を包む様に広がって行きます。
非常に淡いのですが、C2(赤色)では、
太陽の南側(下側)を中心にガスが広がるのが見えています。
一方、C3(青色)ではCMEはさらに淡くなっていて、
微かに見えるくらいです。
また、しばらく後に太陽の南西(右下)で別のCMEが発生していて、
そのガスも右斜め下に飛び出しています。

太陽を左斜めから観測している
STEREO Ahead衛星によるCMEの動画を3枚目に掲載します。
初めの頃の写真が欠けているため、
CMEが少し飛び出したくらいからの動画になっています。
Ahead衛星では、CMEを地球よりも横から見ているので、
ガスの広がりが分かりやすくなるのですが、
この動画で見てもCMEの飛び出しは弱く、
むしろ、その後に発生したCMEの方が濃く見えています。

このため、CMEによる太陽風の乱れは、
小さい規模になりそうです。
到来まで4日前後と考えると、9月1日前後でしょうか。
どのくらいの乱れになるのか、注目してください。

2860黒点群は、Mフレアの後も、
Cクラスの小規模フレアを起こしていて、
今朝、29日9時半(世界時29日0時半)には、
C7.4とやや規模の大きい小規模フレアが発生しています。
引き続き、2860群の活動に注目して下さい。


昨日、磁場が強まって南向きに振れていた太陽風は、
夕方には南北成分は0nT付近まで下がり、
その後、北向きに切り替わっています。
12nTに強まっていた磁場強度も次第に低下して、
現在は3〜6nTと平均的な強さに戻っています。
速度は、370km/秒とやや低速の状態です。

磁気圏の活動も、昨日のニュース以降は次第に弱まり、
AE指数のグラフの後半は変化がなくなっています。

Dst指数は、昨日の-74nTが最大の変化になり、
以降は次第に回復しています。

この後も、24日や27日に発生したCMEの乱れが
到来する可能性があります。
引き続き、太陽風の変化に注目してください。


放射線帯高エネルギー電子は、
さらに増加して1万の線に達しています。
ここまで増加したのは、
4月23日以来で、4か月ぶりです。



2860黒点群で発生したM4.7の中規模フレア。SDO衛星AIA131、193。
(c) SDO (NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース)


M4.7フレアに伴って発生したCME。SOHO衛星LASCO C2、C3。
(c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース)


太陽を左斜めから観測しているSTEREO Ahead衛星COR2によるCME。
(c) STEREO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース)


SDO衛星による2860黒点群。
(c) SDO (NASA)、作図:宇宙天気ニュース


Dst指数の速報値は、-74nTまで下がりました。現在は回復しています。
(c) 京都大学WDC


SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子
(c) SDO (NASA)



SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。
(c) SDO (NASA)



GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm
(c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース



DSCOVRが観測した太陽風の磁場(黒線は全体の強度、赤線は南北成分)
磁場の向き、プラズマの密度、速度、温度
(c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース



AE指数(速報値)
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学WDC




27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
φ (度)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
φ (度)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr


GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子 ( 2 MeV 以上 ) の変化
(c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース




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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。