宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2021/ 5/13 12:42 更新 太陽風の乱れが到来し、磁気圏の活動が強まりました。 担当 篠原 昨日の午後、12日15時(世界時12日6時)少し前に、 DSCOVR衛星に太陽風の乱れが到来しました。 速度は、310km/秒から450km/秒とやや高速になり、 磁場強度は、4nTから10nTへ上がり、 その後すぐに20nTへ強まりました。 9日に発生したフィラメント噴出のCMEによる乱れと考えると、 3日弱で地球までやって来たことになり、 だいぶ早かった印象です。 直後のC4.0、C2.0フレアのCMEの変化も 重なっているのでしょうか。 太陽風磁場の南北成分は、初めは北向きに強まりましたが、 乱れの到来から4時間ほど経った頃から南向きに切り替わり。 -20nT近い大きな変化になりました。 太陽風の速度が450km/秒とやや高速になっていたこともあり、 磁気圏の活動は一気に強まって、 AE指数は、1500nTに達する大規模な変化が2回発生しています。 Dst指数の速報値は、 -61nTまで下がり、 小さい磁気嵐が発生しています。 静止衛星のGOES衛星の磁場データを見ると、 通常は北向き(プラス)になっている衛星周辺の磁場が、 一時的に南向き(マイナス)に変化しています。 これは、太陽風磁場が南向きに強まった影響で 昼側の磁気圏の磁場がどんどんはぎ取られ、 静止衛星の軌道まで太陽風が迫ってきたためです。 太陽風の速度は、今朝にかけて530km/秒まで高まり、 現在は480km/秒と少し下がっています。 磁場強度は、3回ほど20nTへ高まる変化が見られた後、 次第に低下していますが、現在も13nTと強まった状態です。 磁場の南北成分は、 強い南向きが4時間ほど続いた後は、 変化が落ち着いています。 磁気圏の活動も、小規模の変化が見られる程度になっています。 太陽風の変化はどこまで続くでしょうか。 次第に下がっていく様子に注目してください。 太陽は、2822黒点群でC1.5の小規模フレアが発生した程度で、 全体としては落ち着いた状態です。 (c) 京都大学WDC GOES衛星の磁場変化。一時的に南向き(マイナス)に変化している。 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) DSCOVRが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、黒線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の紫線)、速度(4番目の青線) (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース AE指数(速報値) 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学WDC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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