宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2018/ 8/27 12:31 更新 太陽風磁場強度の強まりは終わりましたが、速度が上昇して高速太陽風になっています。 担当 篠原 太陽風の磁場強度の強まりは、今朝早くまで続きました。 27日3時(世界時26日18時)頃に10nTを割って、 その後、5nTと平均的な値に戻っています。 磁場の南北成分も、時々、北向きに振れる時間もありましたが、 全体としては南寄りに推移して、 -10nTを超える強い南向きが今日の未明まで続きました。 このため、磁気圏では激しい活動が続き、 AE指数のグラフは、1000nTを超える大きな変化が連続的に発生し、 最大では、2000nTを超える変化になっています。 Dst指数(速報値)も、昨日よりも更に下がって、 -169nTに達する変化となっています (Dst指数はマイナス方向に強まります)。 Dst指数が -150nTを超えて強まったのは、 2015年12月20日以来です。 磁場強度が下がった後は、 磁場の南北成分は、弱い北寄りになっていて、 磁気圏の活動もほとんど見られなくなっています。 一方、太陽風の速度は、昨夕くらいから次第に上昇を始め、 今日の未明には500km/秒を超えて高速風に変わっています。 現在も550km/秒前後で推移しています。 速度の高まりは、CMEによるものではなく、 SDO衛星AIA193の太陽コロナ写真で、 北半球の高緯度域に見えていたコロナホールの影響かもしれません。 緯度が高めだったのですが、 しっかりとした高速風をもたらしています。 27日周期の図では、 前周期の今頃は穏やかな太陽風が続いていたのですが、 随分と変化しています。 この高速太陽風はどこまで続くでしょうか。 太陽では、2つの黒点群が残っていますが、 南の2719群はとても小さくなって、かろうじて見える程度です。 北の2720群も小さくなり始めていて、 X線グラフは変化が見られなくなっています。 Dst指数の速報値は、最大で -169nTに達しています(マイナス方向に強まります)。大きな磁気嵐が発生しています。 (c) 京都大学WDC SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) DSCOVRが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、黒線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の紫線)、速度(4番目の青線) (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース AE指数(速報値) 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学WDC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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