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2017/ 5/29 11:41 更新 太陽風磁場は強まっていますが、磁気圏は静かになっています。ニュージーランドのオーロラをどうぞ。 担当 篠原 太陽風の乱れは現在も続き、 速度は350km/秒と低速になっていますが、 磁場強度は、まだ13nTに強まった状態です。 しかし、磁気圏活動のスイッチといえる磁場の南北成分は、 29日0時(世界時28日15時)に、南向きから北向きに切り替わっていて、 磁気圏活動は、29日3時(世界時28日18時)以降は低調になっています。 AE指数のグラフでは、28日19時(世界時28日10時)頃までは、 1000〜2000nTと激しい変化が続いていましたが、 その後、500nT前後に弱まり、 後半からはほとんど変化がなくなっています。 27日周期の図の太陽風磁場(IMF)のグラフを見ると、 強度を示す青線は、28日全体にわたって強まっていますが、 南北成分を示す赤線は、最初は南向き(マイナス)に強まりましたが、 次第に0nTに近づき、後半は北向き(プラス)に強まっています。 このため磁気圏の活動も、太陽風の乱れの最初に大きく乱れ、 後半からは静かになってしまったのです。 ニュージーランドに移動した高坂雄一さんより、 昨夜、現地28日夜(世界時28日午前)のオーロラの写真をいただきました。 撮影は、南島の中央部のテカポ湖とのことで、 18時半から見え始めていたそうです。 高坂さんによると、食事をしていると急に雁の群れが鳴き出し、 南を見ると白っぽいもやのようなものが出ていたので、 慌ててカメラをセットすると、ピンク色のオーロラだったそうです。 このまま午前3時頃に霧が発生するまで、ずっと出ていたそうです。 今回、ニュージーランドや日本は時間帯が悪く、 乱れが一番激しかった頃は、昼の時間帯にあたっていました。 現地18時半は、世界時6時半にあたるので、 AE指数を見ると、1500nTを超える激しい活動の 最後の高まりを捉えていたようです。 貴重な速報をどうもありがとうございます。 また、昨日の朝、28日8時(世界時27日23時)の撮影ですが、 南極の昭和基地の全天カメラによるオーロラの動画を紹介します。 昨日のニュースの時点では、 データが止まっていたので掲載できなかったのですが、 素晴らしい光景なので、1日遅れですが紹介します。 ファイルサイズをいつもより大きくしたので、 ダウンロードに時間がかかるかもしれません。 速報値ですが、Dst指数は -122nTまで発達する大きい磁気嵐になっています。 Dst指数が -120nTを超えるのは、2015年12月20〜21日以来で、 1年5か月ぶりです。 太陽風の乱れは、次第に弱まっていくでしょう。 磁場強度がゆっくりと下がり、 明日には普通の低速風に戻っているかもしれません。 南北成分の北寄りの傾向が変わらなければ、 磁気圏の活動は静かなままでしょう。 太陽では、西の端に近づいた2659黒点群で、 今朝、29日4時半(世界時28日19時半)に、 C3.3の小規模フレアが発生しています。 黒点群は、明日には見えなくなりそうです。 放射線帯の高エネルギー電子は、特に増加はしていません。 ニュージーランド南島のテカポ湖で、現地28日夜(世界時28日午前)に撮影されたオーロラ。 (c) 高坂雄一氏 ニュージーランド南島のテカポ湖で、現地28日夜(世界時28日午前)に撮影されたオーロラ。 (c) 高坂雄一氏 ニュージーランド南島のテカポ湖で、現地28日夜(世界時28日午前)に撮影されたオーロラ。 (c) 高坂雄一氏 昭和基地の全天カメラによる、世界時27日23時前後のオーロラの様子。 (c) 国立極地研究所、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) 世界時5月28日のAE指数(速報値)。 (c) 京都大学WDC 世界時5月29日のAE指数(速報値)。 (c) 京都大学WDC SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) DSCOVRが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、黒線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の紫線)、速度(4番目の青線) (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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