宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2016/10/27 14:06 更新 高速の太陽風が続き、磁気圏の活動も活発です。ニュージーランドのオーロラをどうぞ。 担当 篠原 ニュージーランド南島クィーンズタウンの米戸 実さんより、 高速太陽風到来直後のオーロラの写真をいただきました。 昨日紹介したノルウェーのオーロラの6時間ほど前の撮影です。 太陽風の速度が上昇を始め、 磁場が大きく南向きに変化した影響が地球に到来した頃の活動で、 AE指数は、800〜1300nTと活発な変化を示していました。 米戸さんによると、夜になって観測場所に着いたときから 既に南南西の空が明るくなっていたそうで、 天文薄明がまだ続いているかのようだったそうです。 1枚目では、緑、赤、紫、青と4色のオーロラが写っていて、 光の柱が何本もそびえ立つ様子が素晴らしかったとのことです。 2枚目の右下の赤い星は、さそり座のアンタレスです。 日本から見るSの字はひっくり返っていて、 アンタレスから「?」を左右ひっくり返したように、 さそりの尻尾が上へ向かって伸びています。 3枚目は、更に時刻が遅くなり、 湖岸の砂浜に場所を移しての撮影とのことです。 素晴らしい光の柱に、眠気が吹き飛んだそうです。 4枚目は、かなり広角のレンズを使用していて、 写真の上部左側に、 高く上ったカノープスと2つのマゼラン雲を写しています。 この光景は、南半球ならではです。 少し風があったので、湖の反射はきれいに撮れなかったとのことですが、 空と負けないような明るい湖水はとても印象的です。 どうもありがとうございます。 最高のタイミングに、最高の空の下での撮影ですね。 高速の太陽風は、現在も続いています。 昨日は700km/秒を少し上回るような状態でしたが、 今日に入ると、650km/秒くらいに少し下がりました。 DSCOVR衛星のデータも参照すると、 かなり高速のまま現在も続いているようです。 太陽風の磁場強度は、5nTと平均的な状態が続いています。 南北成分は、南寄りの傾向が見られ、 -5nT近い変化が頻繁に起きています。 このため、磁気圏の活動はかなり高まった状態が続き、 AE指数は、1500nT前後の激しい変化が 数時間にわたって続いています。 最新の変化は、500nT前後と中規模の活動です。 現在は、27日周期の図の前周期のグラフでは、 最高速度に達したころに相当していて、 この後、少し勢いを落としています。 一方、SDO衛星AIA193では、 太陽の中心部に大きくコロナホールが広がっていて、 この後も、太陽風の強い高まりは続きそうです。 前周期との違いにも注目して下さい。 太陽は、X線グラフは目立った変化がなく、 穏やかな状態が続いています。 黒点も、西の端近くに2603群が見えるだけです。 太陽風の高まりを受けて、 放射線帯の高エネルギー電子が大きく上昇しています。 既に、2つの衛星とも10,000を超えていて、 GOES15(青線)は、100,000に達するかもしれません。 (c) 米戸 実氏 ニュージーランド南島クィーンズタウンで、現地26日0時6分(世界時25日11時6分)に撮影されたオーロラ。 (c) 米戸 実氏 ニュージーランド南島クィーンズタウンで、現地26日2時2分(世界時25日13時6分)に撮影されたオーロラ。 (c) 米戸 実氏 ニュージーランド南島クィーンズタウンで、現地26日2時44分(世界時25日13時44分)に撮影されたオーロラ。 (c) 米戸 実氏 SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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