宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2016/ 5/ 9 10:05 更新 高速の太陽風が到来し、中規模の磁気嵐が発生しています。カナダのオーロラをどうぞ。 担当 篠原 昨日のニュースの直後から、 太陽風磁場の南北成分が、-10nTに強まり、 8日15時(世界時8日6時)にかけて、 およそ6時間にわたってその状態が続きました。 速度も480〜500km/秒とやや高まっていたため、 磁気圏の活動は激しくなり、 AE指数は1500nTに達する大きな変化を記録しています。 その後、磁場の南北成分は弱くなりますが、 8日22時(世界時8日13時)頃から、再び-8nTに強まります。 その頃には、太陽風の速度が600km/秒に上昇していたため、 磁気圏への影響は大きく、 再びAE指数は1500nT前後の変化を起こすようになりました。 前半のオーロラの様子を、カナダの高坂雄一さんが、 ブリティッシュコロンビアのランビーで撮影されています。 現地は、7日の深夜は曇っていたそうですが、 8日に入った頃から晴れ始めて、現地8日1時半(世界時8日8時半)頃から、 ピンク色のオーロラが出始めたとのことです。 お送りいただいた写真を3枚掲載します。 雲がじゃまをしていますが、オーロラの広がり具合がよく分かります。 高坂さんにより、4Kタイムラプスの動画も公開されています。 ぜひ、高画質の動画をご覧下さい。 大規模な活動の速報を、どうもありがとうございます。 また、後半のオーロラの高まりについて、 南極の昭和基地の全天カメラより、 世界時8日16〜17時と、 AE指数が2000nTに届いたころの様子を紹介します。 撮影間隔が2分だったり、30秒だったりで、 動画の様子が途中で変化しています。 こちらの時間帯も、見事なオーロラの活動が起きています。 京都大学WDCによるDst指数の速報値は、 -105nTに下がっています(Dst指数は、マイナス方向に強まります)。 中規模の磁気嵐になっているようです。 ただし、速報値は値が修正される可能性があります。 暫定的な記録だと考えて下さい。 今回の磁気圏活動の活発化は、 太陽風磁場の南向きの強まりに関係していますが、 太陽風の変化としては、昨日より高速風が始まっています。 現在の速度は、650km/秒近くまで高まっています。 一方、15nTに強まっていた磁場強度は、5nTに下がっていて、 高速風領域は中盤に入っているようです。 太陽は、目立ったフレアの発生はなく、穏やかです。 放射線帯の高エネルギー電子は、増え始めているようです。 明日以降のデータの推移に注目してください。 カナダ・ブリティッシュコロンビア・ランビーで、現地8日未明(世界時8日8時〜)に撮影されたオーロラ。 (c) 高坂雄一氏 カナダ・ブリティッシュコロンビア・ランビーで、現地8日未明(世界時8日8時〜)に撮影されたオーロラ。 (c) 高坂雄一氏 カナダ・ブリティッシュコロンビア・ランビーで、現地8日未明(世界時8日8時〜)に撮影されたオーロラ。 (c) 高坂雄一氏 南極の昭和基地で、世界時8日16〜17時に撮影されたオーロラ。 (c) 国立極地研究所、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) Dst指数(速報値)は、-105nTに下がっています。Dst指数の変化はマイナス方向に強まります。 (c) 京都大学WDC SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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