宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2015/ 3/19 11:53 更新 太陽風は670km/秒の高速風になり、磁気圏の活動も続いています。イエローナイフのオーロラをどうぞ。 担当 篠原 17日の昼に始まった太陽風の乱れは、高速風となって続いています。 現在の太陽風は、磁場強度は5nTと通常の値に下がりましたが、 速度はむしろ高まって、670km/秒とかなり高まっています。 今日の1枚目の図は、3日幅の太陽風データです。 左端の磁場強度(白線)と速度(黄色線)の急な高まりが、 CMEによる太陽風の乱れの到来です。 磁場強度は、その後30nTまで高まり、以降はゆっくりと下がっています。 一方、太陽風の速度は、昨日までは550km/秒で推移していましたが、 今日に入った頃から一段上がって、670km/秒と更に高まっています。 後半の太陽風の速度上昇は、CMEというより、 コロナホールによるものかもしれません。 CMEが発生したために、記事には書いていませんでしたが、 SDO衛星AIA193の太陽写真では、 南半球の中高緯度域に、コロナホールが大きく広がっていました。 今日の写真では、ちょうど西側(右側)に半分ほど迫り出していて、 地球へ高速風がやって来る目安の位置に達しています。 CMEによる擾乱と、コロナホールによる高速風が重なって、 今回の激しい乱れが発生したのかもしれません。 昨日も紹介しましたが、京都大学WDCのDst指数の最大値は、 今日のデータでは -228nT に更新されています。 図の説明文には「速報値」と書いていますが、 これはリアルタイムで取得できたデータを使って作成された暫定値です。 今後、より正確な処理が行われて確定値となるので、注意して下さい。 (どのデータでも、リアルタイムの場合は同じ注意が必要です) カナダ・イエローナイフの高坂雄一さんより、 太陽風擾乱到来後に撮影されたオーロラの写真をいただいています。 大型サイズそのままの4枚連続で掲載します。 (画面サイズの関係で見辛くなっていたら申し訳ありません) 緑と赤のオーロラが複雑に重なり合い、 激しく変化している様子が感じられます。 粒子が降り注いでくる感じがとてもします。 4枚目の写真は、高坂さん作成の連続写真です。 下から上に向かって、1分間隔で写真を並べているそうです。 明るく赤いオーロラが、左側から右に向かってどんどん伸びています。 現地では、こんな動きが見られているのですね。 今回は、太陽風の乱れ(特に磁場の振れ方)が、 磁気圏に影響をより大きく及ぼす変化をしたので、 オーロラの見え方も普段とは一味違ったものになっている様です。 迫力ある写真をありがとうございます。 太陽風は、670km/秒とかなり高速の状態になっていて、 磁気圏の活動も活発に続いています。 AE指数は、1000〜1500nTに達する激しい変化が繰り返し起きています。 高速風が続いているので、引き続き活動に注目して下さい。 SDO衛星AIA193では、コロナホールは横に大きく広がっています。 このため、高速風は、勢いは次第に下がっていきますが、 もう3日くらい続くかもしれません。 太陽は、2297黒点群と、 その北側に現れた2302黒点群の活動が高まっていて、 Cクラスの小規模フレアが次々と発生しています。 2302群のC9.3、2297群のC7.6をそれぞれ最高に、 昨日の昼以降、20回近くCクラスフレアが起きています。 しかし、明日には両方の黒点群が西の端に没していきそうです。 そして、放射線帯の高エネルギー電子は増加を始めています。 青線のGOES15は、10,000に達しています。 明日以降の変化に注目して下さい。 ニュージーランドの米戸さんより、 真っ赤なオーロラの素晴らしい写真をいただいています。 明日のニュースに掲載しますので、ぜひお楽しみに! (c) NOAA/SWPC Dst指数(速報値)は -228nTまで下がり、次第に回復に向かっています。Dst指数はマイナス方向に強まります。 (c) 京都大学WDC カナダ・イエローナイフで、CMEによる太陽風擾乱到来後に撮影されたオーロラ。 (c) 高坂雄一氏 カナダ・イエローナイフで、CMEによる太陽風擾乱到来後に撮影されたオーロラ。 (c) 高坂雄一氏 カナダ・イエローナイフで、CMEによる太陽風擾乱到来後に撮影されたオーロラ。 (c) 高坂雄一氏 下から上に1分ごとに写真を並べたもの。赤いオーロラが成長している。 (c) 高坂雄一氏 SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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