宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

Supported by KNCT  
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (12:19)
昨日、X4.9の大規模フレアが、一昨日もM1.3の中規模フレアが発生しています。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
太陽放射線が強くなっています。放射線帯電子は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
2/26 --- ---
2/25 23:53 C5.7
15:16 C4.5
13:26 C5.1
09:39 X4.9
06:23 C5.1
00:38 C2.4
2/24 23:37 C5.0
21:00 M1.3
20:03 M1.2
12:31 C2.4

黒点  2/26 (NOAA)
磁場 フレア
1981 14 β ---
1982 43 βγ C5
1984 2 α C2
1986 10 β C6
1987 9 βγ ---
1989 7 β C5
1990 2 α X5

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
12:06 370 +2.6
-2 h 374 -1.0
-4 h 375 -2.0
-6 h 375 -2.0
-8 h 378 -0.2
-10 h 392 +0.2
-12 h 418 +0.4

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
12:30 -8 -/ -
-2 h -11 -/ -
-4 h -8 -/ -
-6 h -9 -/ -
-8 h -9 -/ -
-10 h -8 -/ -
-12 h -8 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 21 2x10^2
2/26 24 2x10^2
2/25 12 2x10^2
2/24 0 2x10^3
2/23 0 7x10^3
2/22 0 8x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期短期 (swnews)
黒点動画 (SDO)
X線5分1分 (GOES)
X線写真動画 (GOES)
SolarMonitor (TCD)
Latest Events (SolarSoft)
AIA193動画 (SDO)
AIA304動画 (SDO)
EIT195 (SOHO)
EIT284 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
オーロラ帯 (CSSDP)
Live!オーロラ (遊造)
昭和基地カメラ (NIPR)
TromsoLongyear...
Alaska (SALMON)
Canada (CSA)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙天気日報
宇宙天気臨時情報
NICT宇宙天気情報センター
Space Weather Prediction Center
これまでの経過 (過去のニュースの 閲覧全リスト)
2014/ 2/21 13:12 太陽風の乱れは終わりつつあります。アメリカとニュージーランドのオーロラ写真をどうぞ。
2014/ 2/22 13:23 太陽風はやや高速です。ムルマンスクのオーロラ写真をどうぞ。
2014/ 2/23 13:16 太陽風は高速になっています。太陽の東端の向こう側でフレアが発生しています。
2014/ 2/24 12:32 太陽風は500km/秒と高速です。太陽の東端で中規模フレアが発生しました。
2014/ 2/25 13:02 太陽の東端でX4.9の大規模フレアが発生しました。
最新のニュース

2014/ 2/26 12:19 更新
X4.9フレアのCMEにより、明日くらいに太陽風の乱れが到来する可能性があります。

担当 篠原

昨日のX4.9フレアの動画では、
SDO衛星AIA131の写真に一枚だけ、
人の姿の様な面白い形をしたプロミネンスが写っていました。
興味深かったので、SDO衛星の他のAIAカメラの写真を調べると、
前後の時間の写真が撮られていたので、
それらを繋げて動画を作ってみました。

AIAカメラにいくつも種類があるのは、
異なる波長を使うことで、コロナの異なる様子を撮影するためです。
(撮影できる温度や領域についてては、英語ですが Wikipedia を)

従って、これらをまとめて繋げてしまうのは無理があると思いますが、
それでも、吹き飛んでいく前後の様子が良く見えるので、
注意しながらご覧下さい。
こういう動画は初めて作ってみたのですが、面白いですね。


さて、この大規模フレアに伴って
CME(太陽ガスの放出現象)が噴出しています。
SOHO衛星の写真が揃ったので、LASCO C3の動画を掲載します。
主に左下に向かって噴き出していますが、
規模が大きいため、地球方向にもある程度向かっている様です。

NOAA/SWPCの太陽風予測でも、
飛び出したプラズマの塊の端の部分が地球に達しています。

到来は、発生から2日後となる、
明日、27日の朝頃になりそうです。
太陽風速度の高まりに注目するとともに、
太陽風の磁場がどのくらい強まり、南向きに振れるかに注意して下さい。
大きく南向きに振れた場合、速度の高まりも重なって、
激しい磁気圏活動をもたらす可能性があります。

新月に近いので、オーロラを観望するには良い条件です。

フレアの発生がもう数日遅ければ、
地球への影響もより大きなものになったでしょう。


太陽では、その後1990黒点群は特にフレアを起こしておらず、
1989群でC5.0、1986群でC4.5、C5.7が起きているくらいです。
引き続きフレアの発生に注目して下さい。


太陽風は、ゆっくりと速度を下げて、
370km/秒と低速の風に変わりつつあります。
磁場強度も3nTと弱まっています。

磁場の南北成分は、
振れ幅は小さいですが、南北に変化していて、
その影響でAE指数も小さく変化しています。

昨日紹介したように、
SDO衛星AIA193の中心部に見える
コロナホールの影響も注目されますが、
CMEによる擾乱が到来すれば、太陽風は乱れた状態が続くでしょう。


X4.9のフレアによって、
太陽放射線(非常に高速の陽子)も増加しています。
警戒レベルの10を越えて、20くらいに達しています。



X4.9フレアの様子を、SDO衛星の7種類のAIAカメラをつなげた動画。
(c) SDO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース)


SOHO衛星LASCO C3カメラによる、X4.9フレアに伴って発生したCME。
(c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース)


NOAA/SWPCによる太陽風のシミュレーション。CMEの端が地球に到達する可能性がある様です。
(c) NOAA/SWPC


SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子
(c) SDO (NASA)



SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。
(c) SDO (NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SWPC




  宇宙天気ニュースは、
  鹿児島工業高等専門学校にWebサーバを設置しています。

このニュースについて、コメントなどがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。