宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2013/ 6/ 2 12:11 更新 太陽風の速度は700km/秒へ上昇しています。磁気圏の活動は弱まっています。 担当 篠原 昨日の夕方より、太陽風の速度は上昇して、 本格的な高速太陽風が始まりました。 SDO衛星AIA193の太陽コロナ写真の西側(右側)に見える コロナホールの影響が及び始めたと思われます。 ACE衛星の観測によると、6月1日17時(世界時1日8時)頃に、 太陽風の速度は500km/秒台に高まりました。 その後、更に上昇して、600km/秒台に上がり、 以降、600〜700km/秒とかなり高い速度が半日にわたって続いています。 一方、太陽風の磁場強度は、 速度の高まりとともに20nTから10nTへ下がりましたが、 平均的な値(5nT前後)と比べると、まだ強まった状態でした。 そして、1時間ほど前から、磁場強度は5nTへ更に下がっています。 昨日のニュースの頃、大きく南に振れていた太陽風磁場の南北成分は、 速度の上昇が始まる頃まで-15nTと強い南向きが続きました。 そのため、磁気圏の擾乱は激しくなり、 AE指数の前半では、1500nTに達する激しい変動が連続しています。 京都大学のDst指数の変化も強まって、最大で-125nTの減少になりました。 磁気嵐としては中規模の変化です。 その後、太陽風の速度が上がると、 磁場の南北成分は0nT付近で変化するようになりました。 すると、磁気圏への影響も弱くなり、 AE指数の変化は、300〜500nT程度に縮まっています。 高速太陽風は強まりましたが、 磁気圏の中はむしろ穏やかに変わっています。 高速の太陽風は、これから3〜4日くらい続くかもしれません。 磁場強度が弱まってきたので、 速度の高まりは、現在の700km/秒くらいまででしょう。 600km/秒を越える高い速度がどのくらいまで続くか注目して下さい。 放射線帯の高エネルギー電子は、大きく減少したままです。 こちらは明日以降の変化にも注目して下さい。 太陽は、フレア活動は特に発生していませんが、 南半球に1762黒点群が急に出現しています。 現れる時、小さな黒点がリング状に並んで見えてとてもきれいでした。 SDO衛星の可視光写真による動画をご覧ください。 1762群の活動度はどの程度でしょうか。 (c) SDO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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