宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2013/ 4/12 12:32 更新 M6.5の中規模フレアが発生し、CMEによる太陽風の乱れが到来しそうです。ムルマンスクのオーロラをどうぞ。 担当 篠原 ロシア・ムルマンスクの福島さんより、 4月10日にドミトリー・ラークさんが撮影したオーロラの写真が届きました。 オーロラ、街の明り、そして水面の反射と、 とても素敵な雰囲気の写真をどうもありがとうございます。 白夜の日々が近づいて、現在では22時頃まで空は明るいそうです。 いただいた写真も地平線に明るさが残っています。 星の位置から考えると、この明るい部分は北の方角の様で、 真夜中でも空にはこれだけの明るさが残っているということの様です。 福島さんからは、今期はこれが最後のオーロラになるかもしれないとのことです。 しかし、現在、昨日のフレアで発生したCMEが地球に向かっています。 最後の最後に大きなオーロラの嵐がムルマンスクの空を飾るかもしれません。 その太陽の大きな活動についてです。 昨日の午後、11日16時(世界時11日7時)に、太陽の中心近くの1719黒点群で、 M6.5と大きめのMクラスフレアが発生しました。 M6を超える規模のフレアは、5ヶ月前の11月13日のM6.0以来です。 SDO衛星AIA131の動画を掲載します。 このフレアに伴って、CME(太陽ガスの放出現象)も発生しています。 SOHO衛星LASCO C3による動画を掲載します。 左側により濃く噴き出していますが、 太陽全体を包むようにガスが広がる、フル・ハロー型のCMEです。 この噴き出しによって強まった太陽風が2日後くらいに地球に到来しそうです。 明日13日の午後から明後日14日の午前中にかけて注目してください。 NOAAのシミュレーションでは、 14日5時(世界時13日20時)頃に、 600km/秒程度の高速風が到来すると予想しています。 太陽風の乱れによって強い磁場が運ばれてきて、 強い南向きの変化が発生すると、 速度の上昇と重なって、 激しいオーロラの活動や磁気嵐が発生する可能性があります。 太陽風擾乱到来後の変化に注目してください。 また、非常に高速の陽子が飛んでくる太陽放射線の増加も発生しています。 GOES衛星の観測では、昨夜のうちに100に達する変化が発生しています。 現在は既に減少が始まっていて、30ほどに下がっています。 SOHO衛星LASCO C3の動画を見ると、CMEが噴き出す頃から、 画面全体に白い筋がちらちら現れています。 これは、フレアに伴って太陽から飛び出してきた非常に高速の陽子が 衛星のカメラに飛び込んで発生している筋です。 太陽では、この他にも西の端でC6.2のフレアが発生したり、 C1〜4程度のフレアが数回発生しています。 この後も、Mクラスのフレアが発生するかもしれません。 太陽風は、昨日の夕方に400km/秒台を回復し、 以降、480km/秒とやや高速の風になっています。 27日周期の前周期の変化とだいたい同じタイミングで速度が上がりました。 磁場強度は、7nTに上がって、5nTに下がるくらいの小さな変化で、 前周期ほどははっきりとした強まりにはなりませんでした。 磁気圏は穏やかです。 AE指数はほとんど変化していません。 ところで、27日周期の図を見るととても面白いのですが、 今回のM6.5フレアとほぼ同じタイミングにあたる、 前周期3月15日にM1.1のフレアが発生しています。 (フレアの発生地点もだいたい同じです) このフレアによるCMEが3月17日に到来して、 地球では激しい磁気圏擾乱が発生しました。 今回も同じような展開になるのかもしれません。 この図で前周期の様子と見比べながら今後の展開を想像すると面白そうです。 (c) 福島留美氏、ドミトリー・ラーク氏 SDO衛星AIA131カメラによる、M6.5フレアの様子。 (c) SDO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) SOHO衛星LASCO C3カメラによる、太陽を囲む様に噴出するCME。 (c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽放射線データ (c) NOAA/SWPC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
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