宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2012/11/24 10:47 更新 大規模なフィラメント噴出が発生しています。CMEによる太陽風の乱れが到来しました。 担当 篠原 太陽の南側でフィラメントの噴出が発生しています。 SDO衛星AIA304の動画を見て下さい。 太陽を東西に大きくまたがっている黒い帯(ダーク・フィラメント)が、 ゆっくりと太陽から持ち上がり、やがて噴き出して行きます。 非常に雄大な現象です。 噴き出したコロナのガスは、 CMEとなって太陽から飛び出しています。 SOHO衛星LASCO C3の動画でその様子を見ることができますが、 直前に別のCMEが太陽の東端の向こう側で発生したため、 2つの現象が重なって見にくくなっています。 最初に左方向にCMEの白いガスが噴き出して、 すぐ後に左下を中心に広がっていく別のCMEが見えます。 こちらが、上記のフィラメント噴出によるCMEです。 CMEのガスは、南寄りを中心に噴き出していますが、 地球方向にもある程度向かっているでしょう。 そうすると、太陽風の乱れは26日の夜か27日くらいに 地球に達すると思います。 太陽風は、300km/秒台前半の低速の風が続いていましたが、 今朝、24日6時(世界時24日21時)に、小規模の乱れが到来しました。 プラズマの密度が2個/cm^3から20個/cm^3に急に増え、 速度は400km/秒、磁場強度も15nTにそれぞれ強まっています。 昨日のニュースでも紹介しました、 20日に発生したCMEによる乱れだと思われます。 注目の太陽風磁場の南北成分は、 振れ幅は-5nT程度と大きくはありませんが、 南向きに偏って振れています。 このため、磁気圏にエネルギーが流れ込んでいて、 AE指数は800nT程度の中規模の変動を記録しています。 太陽風磁場がこのまま南寄りに振れ続ければ、 この後、カナダやアラスカのライブカメラで きれいなオーロラを見ることができるでしょう。 太陽風は、21日のCMEによる乱れも地球に向かっていると考えられます。 明日くらいにもう一度、今回の様な変化が到来しそうです。 今週末は、ACEの太陽風データや 各地のライブカメラの映像に注目してください。 SDO衛星AIA304による、太陽の南で発生したフィラメントの噴出。 (c) SDO (NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース ) SOHO衛星LASCO C3による、CMEの噴出。少し遅れて、右下寄りに噴き出しているのが上の現象によるCME。 (c) SOHO (ESA & NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
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