宇宙天気 2012/10/ 9

宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)	Supported by KNCT
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の

宇宙天気概況

Y. Obana

最新状況 (10:31)

今日、C2.2の小規模フレアが発生しました。
また、M2.3の中規模フレアが昨日発生しています。

太陽風南向き磁場が非常に強まっています。

磁気嵐が発達しています。

太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)

発生日	JST	検出
10/ 9	08:56	C1.9
	08:00	C2.2
10/ 8	19:56	M2.3
10/ 7	---	---

黒点 10/ 9 (NOAA)

群	数	磁場	フレア
1582	1	α	---
1585	9	β	---
1586	1	α	---

太陽風 (ACE)

時刻 JST	速度 km/s	南北磁場 nT
10:26	388	-14.6
-2 h	363	-14.3
-4 h	365	-14.6
-6 h	365	-13.9
-8 h	428	+8.8
-10 h	388	+4.1
-12 h	388	+5.3

磁気圏 (NICT)

時刻 JST	環電流 nT	沖縄擾乱 nT
10:30	-117	-/ -
-2 h	-102	-/ -
-4 h	-77	-/ -
-6 h	-50	-/ -
-8 h	-52	-/ -
-10 h	-58	-/ -
-12 h	-70	-/ -

放射線 (GOES)

時刻 JST	プロトン 10MeV	電子 2MeV
最新	0.1 →	1x10^1
10/ 9	0.4	5x10^1
10/ 8	0.4	2x10^2
10/ 7	0.4	1x10^2
10/ 6	0.4	5x10^1
10/ 5	0.4	3x10^1

静か

激しい

非常に

リアルタイムデータ

27日周期・短期 (swnews)

黒点・群・動画 (SDO)

X線5分・1分 (GOES)

X線写真・動画 (GOES)

SolarMonitor (TCD)

Latest Events (SolarSoft)

AIA193・動画 (SDO)

AIA304・動画 (SDO)

EIT195 (SOHO)

EIT284 (SOHO)

情報ページ

Space Weather Prediction Center

これまでの経過 (過去のニュースの閲覧・全リスト): 2012/10/ 4 10:30　太陽風は低速で穏やかです。太陽も静かです。黒点数のグラフを掲載します。; 2012/10/ 5 11:27　太陽風はとても遅くなっています。アラスカのオーロラ写真をどうぞ。; 2012/10/ 6 14:32　太陽でCMEが発生しました。太陽風磁場が南寄りになり、オーロラが発生しています。; 2012/10/ 7 15:27　太陽風は低速です。明日以降、太陽風に乱れが発生しそうです。; 2012/10/ 8 10:47　太陽でフィラメントの噴出が発生しています。太陽風磁場が南向きに振れています。; 最新のニュース

2012/10/ 9 10:31　更新
太陽風磁場が大きく南向きに変化して、活発な磁気圏活動が発生しています。

担当　篠原

臼井元明さんより、10月5-6日にカナダのイエローナイフで撮影された
オーロラの写真をお送り頂きました。

臼井さんによると、オーロラは低調な割には連日観測できたそうで、
短時間ながら活発な時間帯も見られたとのことです。

太陽風のデータを見ると、
この頃は、太陽風の磁場が強くはないものの南向きに振れ続けて、
ある程度のオーロラ活動が起き続けていた様です。

1枚目は、林から伸び上がるオーロラのカーテンが見事です。
頭上に壮大な光景が広がっていたのでしょう。
2枚目の写真中央の明るい光は月で、すぐ右上に接近していた木星も輝いています。
そのまま右上に上がったオーロラの脇には、プレアデス星団も見えています。
湖面に映った光もきれいです。

素晴らしい写真をありがとうございました。

太陽風には、5日のCMEによると考えられる太陽風の乱れが来ています。
昨日の昼、8日13時半(世界時8日4時半)に、
太陽風の磁場強度が15nTに強まり、
磁場の南北成分も-15nTと大きく振れました。
速度の変化は小さく、
380km/秒とやや低速の風に上がった程度です。

磁場強度は8日21時(世界時8日12時)には10nT程度に下がり、
南北成分も北向きに切り替わりましたが、
9日2時(世界時8日17時)に再び17nTに上昇し、
南北成分も-15nTへと切り替わって現在まで続いています。

この太陽風の変化によって、磁気圏では活発な活動が発生しています。
AE指数は、800〜1300nTの大きな変化が続いています。
AE指数のグラフは前後に2つの山に分かれていますが、
中間は磁場が北向きになった時間帯です。

また、京都大学WDCのDst指数は-100nTに及ぶ変化をしていて、
中規模の磁気嵐となっています。

極域ではにぎやかなオーロラの活動が見られたのではないかと思いますが、
アラスカは悪天候で、昭和基地も写真がありませんでした(多分、悪天候)。
待ち構えていたのですが、残念です。

現在の太陽風は、速度は400km/秒です。
コロナホールの影響があれば、この後に、速度の上昇が見られるかもしれません。
磁場強度の高まりは、CMEの乱れが通り過ぎるとともに、
下がって行くでしょう。
磁気圏の活動は、この後どのくらい続くでしょうか。

太陽では、昨夜、8日20時(世界時8日11時)に、
M2.3の中規模フレアが発生しました。
北東の端で、向こう側の現象でしょう。

こちらは、今後の活動に注目してください。