宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2012/ 8/16 10:16 更新 太陽風はやや高速です。明日以降、太陽風に変化が到来する可能性があります。 担当 篠原 太陽風の速度は、450〜470km/秒とやや高速の状態が続いています。 速度が高まって3日が経ちました。 そろそろ終わるかと思ったのですが、持ちこたえています。 太陽風の磁場強度は、4〜5nTと昨日と同じ状態です。 磁場の南北成分は、南北それぞれに変化していますが、 振幅が小さいこともあり、磁気圏への影響は小さい様で、 AE指数は目立った変化をしていません。 この数日、グラフが太くなってしまっているので、 この中に小規模の変化が隠れてしまっていることも考えられます。 SDO衛星AIA304を見ると、ぽっかりと穴があいた様な丸いコロナホールが 太陽南側の中心線に達しています。 コロナホールは、太陽の磁場が外側へ向かって広がっている領域です。 磁力線に沿ってコロナのプラズマが勢いよく吹き出して、 高速の太陽風を作ります。 一方、ガスが逃げ出すことでコロナに穴が開いたように見えるのです。 今、このコロナホールから地球に向かって 速度の高い太陽風が吹き出していると考えられます。 この風は、太陽から地球まで3日程度かけて流れてきます。 そう考えると、19日頃に太陽風の変化がやって来ると予想できます。 一方、一昨日のニュースでお知らせしたCMEによる太陽風の乱れも 地球に向かっている可能性があります。 こちらは、明日、17日か、もう少し遅れて18日に地球に到達しそうです。 小規模の変化だと思いますが、磁場が南向きに強まる変化がやって来ると、 磁気圏でオーロラの活動が強まったり、磁気嵐が起きる可能性があります。 太陽は、Cクラスの以上のフレアの発生はなく、 1543黒点群でB8.5、1542群でB6.8の小さなフレアが発生した程度です。 このうち、1543群のフレアに続いて、CMEの噴出が発生してます。 SDO衛星AIA304で暗いガスの噴き上がりが、 そして、SOHO衛星LASCO C2カメラで、淡いガスの広がりが観測されています。 一昨日のCMEによく似た変化です。 ただ、1543群は太陽の中心を通りすぎて、西側に傾いています。 CMEの噴出も地球からは斜め方向になるので、影響はほとんどなさそうです。 太陽は新しい黒点もなく、活動は穏やかでしょう。 SDO衛星AIA304とSOHO衛星LASCO C2による、1543群で発生したCMEの噴出。 (c) SDO (NASA)、SOHO (ESA & NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース ) SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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