宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2012/ 2/26 12:21 更新 太陽でフィラメントの噴出が発生しています。現在の太陽風は平均的な状態です。 担当 篠原 昨日紹介したフィラメント噴出、CMEに続いて、 昨日、25日の早朝にも太陽の南東部でフィラメント噴出が発生し、 続いてCME(太陽ガスの放出現象)が噴き上がって行く様子が観測されました。 初めにSDO衛星AIA193による太陽コロナの動画を掲載します。 現象の初めの頃のSDO衛星の写真がなかったので、 フィラメントが噴出していく様子は良く分からず、 その後のコロナが広い範囲で明るくなる変化しか見ることができません。 昨日のSDO衛星の動画と見比べると、欠けている部分の変化を想像できます。 続いて、SOHO衛星LASCO C3と、 STEREO Behind衛星COR2の動画を掲載します。 太陽の南方向に向かってコロナのガスが広がって行く様子が良く分かります。 太陽を横から見ていることになるSTEREO Behindの写真に注目すると、 CMEは斜め下方向に噴き出していて、 地球のある右横の方向にはあまり向かっていないようです。 従って、地球への影響はほとんどないか、見られても小さな変化になりそうです。 一方、太陽のフレア活動は穏やかです。 X線のグラフは小さな変化があるだけです。 黒点の姿も特に変化はありません。 太陽風の速度は、400km/秒から一時的に450km/秒までやや上がりましたが、 その後やや下がって、現在は420〜440km/秒です。 磁場強度は5nT前後と平均的な強度で安定しています。 磁場の南北成分が南向きに小幅に変化して、 オーロラの活動度を高めています。 AE指数のグラフは、500〜800nTの中規模の変化が発生しています。 今は月齢も小さく、 天気が良ければきれいなオーロラが見られたのではないでしょうか。 今日はこのまま穏やかに経過し、明日27日から28日にかけて、 CMEによる太陽風の乱れが到来する可能性があります。 磁場強度が強まって、南向きに大きく振れると、 活発なオーロラ活動を起こす可能性があります。 どの程度の乱れがやって来るのか注目してください。 SDO衛星のAIA193カメラによる、太陽の南東部で発生したフィラメント噴出。 (c) SDO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) SOHO LASCO C3カメラによる、太陽の南東へ噴出したCME。 (c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) STEREO Behindから見たCME。右下向きに噴き出しています。地球は右横方向にあります。 (c) STEREO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
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