宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2012/ 1/24 10:19 更新 M8.7の中規模フレアが発生しました。今夜以降にかなり高速の太陽風が到来して、磁気圏が激しく乱れる可能性があります。 担当 篠原 昨日の夜に追加のニュースでお知らせしましたが、 23日12時半(世界時23日3時半)に、 1402黒点群でM8.7の大きめの中規模フレアが発生しました。 Xクラスにはあと一歩という規模でした。 SDO衛星AIA193による動画を、昨日の追加のニュースに掲載したので、 今日は、SDO衛星AIA171の動画を掲載します。 フレア発生後にポストフレアループが美しく輝いています。 このフレアに伴って、CME(太陽ガスの放出現象)が発生しています。 SOHO衛星LASCO C3による動画をご覧ください。 発生場所の緯度が北に高めだったため、CMEの噴出も北側に偏っています。 それでも、南側を含めて太陽全体にガスが広がっています。 従って、ガスは地球にも向かって飛んできていると考えられます。 また、太陽を左側から見ているSTEREO Behind衛星のCOR2の動画も掲載します。 この動画でも、ガスは右斜め上に最も濃く噴き出していて、 地球のある右の横方向にも飛び出しています。 問題はこのCMEがどの様な速度で、いつ地球に到達するかです。 Spaceweather.comによると、 Goddard Space Weather Labの研究者は、 今夜、24日23時(世界時24日14時)前後に地球に達すると予想しているそうです。 到来の様子を示す動画もあります。 この予想が正しければ、CMEは1日半程度で地球まで達することになり、 1000km/秒くらいの非常に高速の太陽風がやって来そうです。 今夜から明日にかけて、どんな太陽風の乱れがやって来るか注目してください。 速度がかなり高まるため、磁場が南向きに強まった場合、 かなり激しいオーロラや磁気嵐などの磁気圏擾乱が発生するでしょう。 磁場が本当に大きく南向きに振れた場合は、 北海道などで低緯度オーロラが見られるかもしれません。 現在の太陽風は、太陽放射線の影響でACEの速度データが観測不能になっています。 代わりにSOHO衛星のデータを参照すると、昨夜からは350km/秒と低速の風になっています。 磁場データ(ACEのデータで大丈夫です)は、 5nTに下がっていたのが、今朝に入って8nTくらいに強まっています。 太陽風は、今夜以降にやってくる擾乱に注目です。 ACEの速度データが回復するまでは、 SOHO衛星の太陽風データをご覧ください。 (磁場データはACE衛星をどうぞ) フレアに伴って、太陽放射線(非常に高速の陽子)が大きく増加しています。 GOES衛星の観測によると、現在、3000にまで高まっています(グラフの赤線)。 ここまで高まったのは、2005年1月17日の現象以来で、7年ぶりです。 大きな影響を受けている人工衛星もあるかもしれません。 高い状態はしばらく続きそうで、ACEの速度データの回復も待たされそうです。 一方、昨日のオーロラ活動や磁気嵐などの影響で、 放射線帯の高エネルギー電子の変化も気になりますが、 この後の太陽風の擾乱によってこちらも大きく変化するでしょう。 個人的な事情ですが、 明日、水曜日は、1限目から6限目まで授業が詰まっていて、 記事更新の条件が最も厳しい曜日です。 激しい変化がやって来ても、短い地味なニュースになってしまうかもしれません。 SDO衛星のAIA193カメラによる、23日のM8.7フレア。 (c) SDO (NASA)、 (写真加工 : 宇宙天気ニュース) SOHO LASCO C3カメラによる、M8.7フレアに伴って発生したCME。 (c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) STEREO Behindから見たCME。地球のある右側に噴き出しています。 (c) STEREO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) SOHO衛星プロトンモニターによる太陽風の速度変化。2日間。 (c) University of Maryland SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SWPC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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