宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:19)
昨日、M8.8の中規模フレアが、一昨日もC7.2の小規模フレアが発生しています。
太陽風南向き磁場がやや強くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線が非常に強くなっています。放射線帯電子は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
1/24 --- ---
1/23 12:37 M8.8
09:39 C1.6
05:42 C2.1
1/22 21:38 C3.7
17:47 C2.2
11:15 C7.2

黒点  1/24 (NOAA)
磁場 フレア
1401 22 βγ C4
1402 11 β M9
1405 5 β ---
1407 5 β ---
1408 2 α ---
1409 3 β ---

太陽風 (ACE)
プロトン増加のため
速度の計測が不正確です
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:04 288 -3.1
-2 h 288 -1.0
-4 h 288 +3.3
-6 h 288 +3.3
-8 h 285 +3.9
-10 h 288 +3.9
-12 h 289 +4.5

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
10:30 -29 -/ -
-2 h -26 -/ -
-4 h -27 -/ -
-6 h -29 -/ -
-8 h -31 -/ -
-10 h -32 -/ -
-12 h -34 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 3188 1x10^3
1/24 3630 3x10^3
1/23 2750 7x10^1
1/22 3 6x10^1
1/21 4 5x10^1
1/20 1 5x10^1

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期短期 (swnews)
黒点動画 (SDO)
X線5分1分 (GOES)
X線写真動画 (GOES)
SolarMonitor (TCD)
AIA193動画 (SDO)
AIA304動画 (SDO)
EIT195 (SOHO)
EIT284 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地磁場 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
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情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの 閲覧全リスト)
2012/ 1/19 10:22 太陽でMクラスのフレアやCMEが発生しています。太陽風は低速になり、磁気圏も静かです。
2012/ 1/20 12:24 M3.2の中規模フレアが発生し、地球方向にCMEが噴出しています。
2012/ 1/21 11:48 太陽は穏やかで、太陽風の速度はかなり遅くなっています。南向き磁場の影響でオーロラがやや強まっています。
2012/ 1/22 14:02 太陽風の磁場強度が強まっています。これからCMEの影響で、太陽風・磁気圏に擾乱が発生するかもしれません。
2012/ 1/23 11:30 太陽風の乱れが到来し、強い南向き磁場の影響で活発なオーロラ活動が発生しています。
最新のニュース

2012/ 1/24 10:19 更新
M8.7の中規模フレアが発生しました。今夜以降にかなり高速の太陽風が到来して、磁気圏が激しく乱れる可能性があります。

担当 篠原

昨日の夜に追加のニュースでお知らせしましたが、
23日12時半(世界時23日3時半)に、
1402黒点群でM8.7の大きめの中規模フレアが発生しました。
Xクラスにはあと一歩という規模でした。

SDO衛星AIA193による動画を、昨日の追加のニュースに掲載したので、
今日は、SDO衛星AIA171の動画を掲載します。
フレア発生後にポストフレアループが美しく輝いています。

このフレアに伴って、CME(太陽ガスの放出現象)が発生しています。
SOHO衛星LASCO C3による動画をご覧ください。
発生場所の緯度が北に高めだったため、CMEの噴出も北側に偏っています。
それでも、南側を含めて太陽全体にガスが広がっています。
従って、ガスは地球にも向かって飛んできていると考えられます。

また、太陽を左側から見ているSTEREO Behind衛星のCOR2の動画も掲載します。
この動画でも、ガスは右斜め上に最も濃く噴き出していて、
地球のある右の横方向にも飛び出しています。

問題はこのCMEがどの様な速度で、いつ地球に到達するかです。
Spaceweather.comによると、
Goddard Space Weather Labの研究者は、
今夜、24日23時(世界時24日14時)前後に地球に達すると予想しているそうです。
到来の様子を示す動画もあります。

この予想が正しければ、CMEは1日半程度で地球まで達することになり、
1000km/秒くらいの非常に高速の太陽風がやって来そうです。
今夜から明日にかけて、どんな太陽風の乱れがやって来るか注目してください。
速度がかなり高まるため、磁場が南向きに強まった場合、
かなり激しいオーロラや磁気嵐などの磁気圏擾乱が発生するでしょう。

磁場が本当に大きく南向きに振れた場合は、
北海道などで低緯度オーロラが見られるかもしれません。


現在の太陽風は、太陽放射線の影響でACEの速度データが観測不能になっています。
代わりにSOHO衛星のデータを参照すると、昨夜からは350km/秒と低速の風になっています。
磁場データ(ACEのデータで大丈夫です)は、
5nTに下がっていたのが、今朝に入って8nTくらいに強まっています。

太陽風は、今夜以降にやってくる擾乱に注目です。
ACEの速度データが回復するまでは、
SOHO衛星の太陽風データをご覧ください。
(磁場データはACE衛星をどうぞ)


フレアに伴って、太陽放射線(非常に高速の陽子)が大きく増加しています。
GOES衛星の観測によると、現在、3000にまで高まっています(グラフの赤線)。
ここまで高まったのは、2005年1月17日の現象以来で、7年ぶりです。
大きな影響を受けている人工衛星もあるかもしれません。
高い状態はしばらく続きそうで、ACEの速度データの回復も待たされそうです。


一方、昨日のオーロラ活動や磁気嵐などの影響で、
放射線帯の高エネルギー電子の変化も気になりますが、
この後の太陽風の擾乱によってこちらも大きく変化するでしょう。



個人的な事情ですが、
明日、水曜日は、1限目から6限目まで授業が詰まっていて、
記事更新の条件が最も厳しい曜日です。
激しい変化がやって来ても、短い地味なニュースになってしまうかもしれません。



SDO衛星のAIA193カメラによる、23日のM8.7フレア。
(c) SDO (NASA)、 (写真加工 : 宇宙天気ニュース)


SOHO LASCO C3カメラによる、M8.7フレアに伴って発生したCME。
(c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース)


STEREO Behindから見たCME。地球のある右側に噴き出しています。
(c) STEREO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース)


SOHO衛星プロトンモニターによる太陽風の速度変化。2日間。
(c) University of Maryland


SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子
(c) SDO (NASA)



SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。
(c) SDO (NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC




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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。