宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2012/ 1/23 11:30 更新 太陽風の乱れが到来し、強い南向き磁場の影響で活発なオーロラ活動が発生しています。 2012/ 1/23 19:54 追加 M8.7の中規模フレアが発生しました。CMEが発生し、太陽放射線も高まっています。 担当 篠原 昨日、22日14時(世界時22日5時)過ぎに、ACE衛星に太陽風の変化が到来しました。 太陽風の速度が、330km/秒から400〜450km/秒に高まり、 磁場強度は10nTから30nTにまで強まりました。 16日のCMEの影響でしょう。 磁場の南北成分は、初めは北向きになりましたが、 その後、-20nTを超える強い南向きに振れることが2回、 16日0時(世界時15日15時)以降は南向きに切り替わって、 -5nT前後の南向きが半日ほど続いています。 この影響で、磁気圏のオーロラ活動が強まり、 AE指数では800〜1000nTに達する活発な変化が半日ほど続いています。 今回、磁場は大きく振れたのですが、 速度が400km/秒台だったため、オーロラの変化はこの規模に留まった様です。 磁気嵐も発生していて、Dst指数(京都大学WDC)は、 変化の開始時点と比べると、-100nTくらいの振れ幅になっていて、 中規模の磁気嵐になっています。 極域では、活発なオーロラが観測されています。 アラスカのミチ今野さんより、 撮ったばかりの素晴らしいオーロラ写真を送っていただきました。 1、2枚目のバスを見上げる写真は、臨場感があります。 まん中の赤い星は火星で、右上の明るい星はしし座のレグルスです。 3枚目は見上げるように撮った写真の様ですが、 天から降るようにオーロラの輝きが見えています。 左上に北斗七星のひしゃくが見えています。 美しいオーロラをありがとうございました。 また、アラスカに続いて、ノルウェーのトロムソでも活発なオーロラが見えています。 全天カメラの様子を動画で紹介します。 今日は長時間紹介したいので、写真サイズは小さく、コマ飛ばしもしています。 オーロラの輝く様子をじっくりとご覧ください。 太陽風は、現在も速度450km/秒、磁場強度10nTと、乱れた状態が続いています。 弱まってきましたが、磁場はまだ-5nTくらいの南向きになっています。 極域では、もう一晩オーロラ観望のチャンスが続くかもしれません。 (アラスカのライブカメラは曇っている様ですが) 太陽では、昨日お知らせしたC7.1のフレアに続いて、 C2.2、C3.7などの小規模フレアが1401黒点群で発生しています。 ちょうど今も、C3近いフレアが発生中で、 太陽の活動もある程度にぎやかな状態が続いています。 2012/ 1/23 19:54 追加 (篠原) 関連の図はページの最後にあります 今日の昼、23日12時半(世界時23日3時半)に、 1402黒点群でM8.7と大きめのMクラスフレアが発生しました。 このフレアに伴って、CME(太陽ガスの放出現象)が発生しています。 SOHO衛星のLASCO C2、C3による動画を掲載します。 太陽の北側を中心に、大きく全体に広がっています。 地球方向にも向かっていると考えられ、 早ければ、明後日、25日の夜くらいから 太陽風の乱れとして地球に到達する可能性もありそうです。 また、太陽放射線(非常に高速のプロトン)も大きく高まっています。 GOES衛星の観測値は1000を超えていて、これは2006年12月以来のことです。 これは、フレアが太陽の西側に少ずれた位置で発生したため、 太陽放射線が地球に到来しやすかったということもあります。 この影響で、ACE衛星の太陽風データに観測エラーが発生しています。 世界時23日6時半以降、速度や密度のデータが急に下がっているのは、 高まった太陽放射線の影響です。 磁場データには問題はなく、現在のデータを見ると、 南北成分は北向きになってしまい、今夜のオーロラ活動は弱まっている様です。 アラスカのミチ今野さんにより撮影されたオーロラ。 (c) ミチ今野 アラスカのミチ今野さんにより撮影されたオーロラ。 (c) ミチ今野氏 アラスカのミチ今野さんにより撮影されたオーロラ。 (c) ミチ今野氏 ノルウェー・トロムソの全天カメラにより撮影された、オーロラの活動。 (c) 国立極地研究所、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC 2012/ 1/23 19:54 追加 SDO衛星AIA193によるM8.7のフレアの様子。 (c) SDO (NASA)、 (写真加工 : 宇宙天気ニュース) SOHO LASCO C2、C3カメラによる、M8.7フレアに伴って発生したCME。 (c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽放射線データ (c) NOAA/SWPC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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