宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (19:54)
今日、M8.8の中規模フレアが発生しました。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気嵐がやや発達しています。
太陽放射線が非常に強くなっています。放射線帯電子は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
1/23 12:37 M8.8
09:39 C1.6
05:42 C2.1
1/22 21:38 C3.7
17:47 C2.2
11:15 C7.2
1/21 22:32 C2.4

黒点  1/23 (NOAA)
磁場 フレア
1401 21 βγ M9
1402 8 β C1
1405 1 α ---
1407 8 β ---
1408 2 α ---
1409 3 β ---

太陽風 (ACE)
プロトン増加のため
速度の計測が不正確です
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
19:45 289 +6.6
-2 h 287 +6.1
-4 h 421 +2.8
-6 h 453 -1.9
-8 h 450 -4.0
-10 h 453 -6.5
-12 h 429 -8.5

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
19:30 -40 -/ -
-2 h -48 -/ -
-4 h -57 -/ -
-6 h -63 -/ -
-8 h -63 -/ -
-10 h -60 -/ -
-12 h -47 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 2286 2x10^1
1/23 1710 7x10^1
1/22 3 6x10^1
1/21 4 5x10^1
1/20 1 5x10^1
1/19 0 4x10^1

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期短期 (swnews)
黒点動画 (SDO)
X線5分1分 (GOES)
X線写真動画 (GOES)
SolarMonitor (TCD)
AIA193動画 (SDO)
AIA304動画 (SDO)
EIT195 (SOHO)
EIT284 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地磁場 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
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TromsoLongyear...
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情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの 閲覧全リスト)
2012/ 1/18 13:01 太陽風は平均的な速度に下がっています。M1のフレアが発生しました。
2012/ 1/19 10:22 太陽でMクラスのフレアやCMEが発生しています。太陽風は低速になり、磁気圏も静かです。
2012/ 1/20 12:24 M3.2の中規模フレアが発生し、地球方向にCMEが噴出しています。
2012/ 1/21 11:48 太陽は穏やかで、太陽風の速度はかなり遅くなっています。南向き磁場の影響でオーロラがやや強まっています。
2012/ 1/22 14:02 太陽風の磁場強度が強まっています。これからCMEの影響で、太陽風・磁気圏に擾乱が発生するかもしれません。
最新のニュース

2012/ 1/23 11:30 更新
太陽風の乱れが到来し、強い南向き磁場の影響で活発なオーロラ活動が発生しています。
2012/ 1/23 19:54 追加 
M8.7の中規模フレアが発生しました。CMEが発生し、太陽放射線も高まっています。

担当 篠原

昨日、22日14時(世界時22日5時)過ぎに、ACE衛星に太陽風の変化が到来しました。
太陽風の速度が、330km/秒から400〜450km/秒に高まり、
磁場強度は10nTから30nTにまで強まりました。
16日のCMEの影響でしょう。

磁場の南北成分は、初めは北向きになりましたが、
その後、-20nTを超える強い南向きに振れることが2回、
16日0時(世界時15日15時)以降は南向きに切り替わって、
-5nT前後の南向きが半日ほど続いています。

この影響で、磁気圏のオーロラ活動が強まり、
AE指数では800〜1000nTに達する活発な変化が半日ほど続いています。
今回、磁場は大きく振れたのですが、
速度が400km/秒台だったため、オーロラの変化はこの規模に留まった様です。

磁気嵐も発生していて、Dst指数(京都大学WDC)は、
変化の開始時点と比べると、-100nTくらいの振れ幅になっていて、
中規模の磁気嵐になっています。


極域では、活発なオーロラが観測されています。
アラスカのミチ今野さんより、
撮ったばかりの素晴らしいオーロラ写真を送っていただきました。

1、2枚目のバスを見上げる写真は、臨場感があります。
まん中の赤い星は火星で、右上の明るい星はしし座のレグルスです。

3枚目は見上げるように撮った写真の様ですが、
天から降るようにオーロラの輝きが見えています。
左上に北斗七星のひしゃくが見えています。

美しいオーロラをありがとうございました。


また、アラスカに続いて、ノルウェーのトロムソでも活発なオーロラが見えています。
全天カメラの様子を動画で紹介します。
今日は長時間紹介したいので、写真サイズは小さく、コマ飛ばしもしています。
オーロラの輝く様子をじっくりとご覧ください。


太陽風は、現在も速度450km/秒、磁場強度10nTと、乱れた状態が続いています。
弱まってきましたが、磁場はまだ-5nTくらいの南向きになっています。
極域では、もう一晩オーロラ観望のチャンスが続くかもしれません。
(アラスカのライブカメラは曇っている様ですが)


太陽では、昨日お知らせしたC7.1のフレアに続いて、
C2.2、C3.7などの小規模フレアが1401黒点群で発生しています。
ちょうど今も、C3近いフレアが発生中で、
太陽の活動もある程度にぎやかな状態が続いています。

2012/ 1/23 19:54 追加 (篠原) 関連の図はページの最後にあります
今日の昼、23日12時半(世界時23日3時半)に、
1402黒点群でM8.7と大きめのMクラスフレアが発生しました。

このフレアに伴って、CME(太陽ガスの放出現象)が発生しています。
SOHO衛星のLASCO C2、C3による動画を掲載します。
太陽の北側を中心に、大きく全体に広がっています。
地球方向にも向かっていると考えられ、
早ければ、明後日、25日の夜くらいから
太陽風の乱れとして地球に到達する可能性もありそうです。

また、太陽放射線(非常に高速のプロトン)も大きく高まっています。
GOES衛星の観測値は1000を超えていて、これは2006年12月以来のことです。
これは、フレアが太陽の西側に少ずれた位置で発生したため、
太陽放射線が地球に到来しやすかったということもあります。

この影響で、ACE衛星の太陽風データに観測エラーが発生しています。
世界時23日6時半以降、速度や密度のデータが急に下がっているのは、
高まった太陽放射線の影響です。

磁場データには問題はなく、現在のデータを見ると、
南北成分は北向きになってしまい、今夜のオーロラ活動は弱まっている様です。



アラスカのミチ今野さんにより撮影されたオーロラ。
(c) ミチ今野


アラスカのミチ今野さんにより撮影されたオーロラ。
(c) ミチ今野氏


アラスカのミチ今野さんにより撮影されたオーロラ。
(c) ミチ今野氏


ノルウェー・トロムソの全天カメラにより撮影された、オーロラの活動。
(c) 国立極地研究所、(動画加工 : 宇宙天気ニュース)


SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子
(c) SDO (NASA)



SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。
(c) SDO (NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC




2012/ 1/23 19:54 追加

SDO衛星AIA193によるM8.7のフレアの様子。
(c) SDO (NASA)、 (写真加工 : 宇宙天気ニュース)


SOHO LASCO C2、C3カメラによる、M8.7フレアに伴って発生したCME。
(c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース)


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SWPC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC




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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。