宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2024/10/10 11:30 更新 X1.8大規模フレアのCMEによる太陽風の乱れは地球に向かっています。 担当 篠原 昨日のニュース作成の頃、 9日10時半(世界時9日1時半)に発生したX1.8の大規模フレアについて、 詳しくお知らせします。 フレアは太陽の中心部北側の3848黒点群で発生しました。 SDO衛星AIA131による、 昨日よりもより長い時間の動画を掲載します。 フレアの輝きは長い時間続いています。 また、SDO衛星AIA193を見ると、 広い範囲でコロナのガスが激しく変化している様子が分かります。 このフレアに伴ってCME(コロナ質量放出)が発生しています。 SOHO衛星LASCO C2、C3の動画では、 太陽を丸く囲むようにコロナのガスが広がっています。 画像の時間間隔との関係もありますが、 ガスの広がる速度も速そうに見えます。 NOAA/SWPCの太陽風予報によると、 このCMEによる太陽風の乱れは、 今夜遅く、10日23時(世界時10日14時)頃に 地球に到来する可能性があります。 この場合、フレアの発生から1日半で地球までやって来ることになり、 太陽風の速度はだいぶ高まることになりそうです。 速度の高まりとともに磁場の強まりがやって来て、 南向きに強まった場合は、磁気圏の活動が激しくなります。 どの程度の乱れになるかは、 太陽風の変化が始まらないと分かりませんが、 今後の推移に注目して下さい。 SOHO衛星LASCO C3で見えている、 紫金山・アトラス彗星の様子も紹介します。 10日9時半(世界時10日0時半)までの動画です。 彗星は太陽の上側まで進んでいて、 明日には画面から出て行きそうです。 この動画の途中から、白いノイズが目立つようになっています。 これは、X1.8大規模フレアに関係して増加している 太陽放射線(非常に高速の陽子)によるものです。 その見え方から snowstorm (吹雪)と呼ばれることがあります。 太陽では、南西の端(右下)に達した3842黒点群で、 10日0時半(世界時9日15時半)にX1.4の大規模フレア、 10日8時(世界時9日23時)にM7.7の中規模フレアが発生しています。 現在の可視光写真では、 3842群は太陽の向こう側に進んで、ほとんど見えなくなっています。 一方、X1.8フレアを起こした3848群は、 その後は特に活動は発生していません。 太陽風は、速度は450km/秒から430km/秒へ少し下がっていますが、 平均的な状態です。 磁場強度は7nTから5nTへ少し下がり、こちらも平均的な値です。 磁場の南北成分は、グラフの前半は -3nT前後の南寄りでしたが、 後半は0nT付近で変化する様になっています。 磁気圏の活動もこれに対応して、 AE指数は、グラフの途中までは 500〜1000nTの中規模の変化が続いていますが、 その後は300nT程度の小規模の変化になっています。 X1.8大規模フレアに関係して、 非常に高速の陽子(太陽放射線)の数値が GOES衛星の観測で高まっています。 10MeV以上の陽子を示す赤線は、1000に達していて、 これは6月8日の高まり以来です。 SOHO衛星LASCO C3の白いノイズの増加は、 この変化に関係しています。 3848黒点群で発生した、X1.8の大規模フレア。 (c) SDO衛星AIA131 (NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) 広い範囲でコロナのガスが変化している様子が分かります。 (c) SDO衛星AIA193 (NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) CMEは、太陽を丸く囲むように広がるハロー型になっています。 (c) SOHO衛星LASCO C2、C3 (ESA & NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) 太陽風の乱れは、10日23時(世界時10日14時)頃に地球に到来する可能性があります。 (c) NOAA/SWPC 太陽の横を通過する、紫金山・アトラス彗星。 (c) SOHO衛星LASCO C3 (ESA & NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース ACEが観測した太陽風の磁場(黒線は全体の強度、赤線は南北成分) 磁場の向き、プラズマの密度、速度、温度 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース AE指数(速報値) 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学WDC 27日の太陽周期に合わせた図 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー陽子の変化 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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