宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2021/ 5/27 12:58 更新 太陽風の乱れが到来しました。太陽風は平均的な速さです。Cフレアの発生が続いています。 担当 篠原 昨夜、22日のCME(コロナ質量放出)による 太陽風の乱れが地球に到来しました。 DSCOVR衛星では、26日20時36分(世界時26日11時36分)に 太陽風の速度が300km/秒から350km/秒へ、 磁場強度が3nTから8nTへ急に高まる変化が観測されています。 太陽から地球まで来るのに4日と少しかかっています。 速度の高まりは小幅で、高まった後でも低速の状態でした。 DSCOVR衛星は地球から150万kmほど太陽に近い位置にいます。 このため、この乱れが地球に達したのはもう1時間ほど後で、 気象庁地磁気観測所(茨城県)の地上磁場データでは、 26日21時45分(世界時26日12時45分)頃に、 磁場強度が急に強まる変化が観測されています。 同様の変化は磁気圏の衛星でも観測されていて、 静止軌道で朝側にいたGOES衛星の磁場データでも、 同じ頃に急に強まる変化が発生しています。 この強まりは、太陽風が急に強まったために 磁気圏が急に圧縮されたことによるものです。 24日の記事で紹介したように、 太陽では、22日から23日にかけて次々とCMEが飛び出していて、 これらの乱れが次々と地球に到来していると思われます。 太陽風のグラフを見ると、 速度は次第に高まって、 現在は400km/秒と平均的な速さに達しています。 磁場強度は途中で更に強まって、15nTに達しています。 磁場の南北成分は、南北の大きな切り替わりが繰り返されていて、 -10nT前後の南向きの強まりも到来しています。 このため、AE指数では500nT前後の中規模の活動が発生しています。 この後、太陽風はどの様な変化になるでしょうか。 太陽では、昨日のニュース以降に 北西の端(右上)に近い2826黒点群の活動が活発になり、 2824群も含めてCクラスの小規模フレアが7回ほど発生しています。 最大のフレアは、C3.8です。 この後の活動に注目してください。 SDO衛星の拡大写真では、 太陽中央部の2825黒点群の場所とその左側に、 それぞれ小さい黒点が現れています。 (c) 気象庁地磁気観測所 GOES衛星による静止軌道の磁場変化。地上と同様に急な強まりが観測されている。 (c) NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) DSCOVRが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、黒線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の紫線)、速度(4番目の青線) (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース AE指数(速報値) 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学WDC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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