宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2020/ 4/21 13:03 更新 太陽風磁場の強まりが到来し、南向きに大きく変化して磁気圏の活動を高めました。 担当 篠原 昨日のニュースの後、太陽風の磁場強度は更に強まり、 15nTに達しました。 その少し前(20日16時、世界時20日7時)くらいから、 磁場の南北成分は南向きに大きく振れる様になり、 磁場強度の強まりとともに、-15nTに達する大きな変化になりました。 南向きの磁場の強まりは5時間にわたって続きました。 この影響で磁気圏の活動が高まり、 AE指数は、1000〜1300nTに達する大きな活動が発生しています。 Dst指数(速報値)も -63nTの変化が発生し(マイナス方向に大きくなります)、 小さい磁気嵐が発生した様です。 太陽風の磁場強度は、現在も13nTと強まったままですが、 南北成分は、昨夜遅くに0nT付近に下がり、 その後は北向きに強まって、現在は +10nTです。 この間、太陽風の速度は370km/秒から330km/秒と低速でした。 磁気圏の活動の高まりがこの程度に留まったのは、 速度が遅かったことが影響しているでしょう。 一方、速度が高まると、 磁場の強まりはより短い時間で地球を通過することになるので、 乱れの時間が短くなるということになります。 今回の太陽風の乱れの原因は、 14〜15日に太陽で発生したCME(コロナ質量放出)の様です。 現在、太陽を横から観測している状態のSTEREO Ahead衛星では、 COR2カメラで左右に飛び出すCMEが観測されています (動画が途中までなのは、以降の画像がないためです)。 地球に到来したのは右向きのCMEです。 また、COR2の更に外側を観測しているHI1カメラでも、 噴き出したCMEが更に遠くへ広がっていく様子が撮影されています。 CMEは、地球まで5日ほどかかってやって来たことになります。 この後、太陽風の磁場強度は次第に下がり、 穏やかな風に戻るでしょう。 太陽は無黒点で、穏やかな状態が続いています。 (c) STEREO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) 太陽から噴出したCMEが、COR2カメラの更に外側へ広がっていく様子。STEREO Ahead衛星HI1カメラ。 (c) STEREO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) Dst指数(速報値)は -63nTまで下がり、小さい磁気嵐が発生しています。 (c) 京都大学WDC SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真 (c) SDO (NASA) DSCOVRが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、黒線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の紫線)、速度(4番目の青線) (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース AE指数(速報値) 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学WDC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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