宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2017/ 9/11 10:46 更新 太陽の西に沈んだ2673黒点群で、X8.2の大規模フレアが発生しました。 担当 篠原 深夜、11日0時半(世界時10日15時半)に、 太陽の西に沈んでいった2673黒点群で、 X8.2の大規模フレアが発生しました。 SDO衛星AIA131、193による動画を掲載します。 可視光写真では、2673黒点群は既に見えなくなっていて (昨日の昼頃までは、太陽の端にかろうじて見えていました)、 掲載の動画でも、明るく輝くポスト・フレアループの根元は、 地平線(?)の向こう側に行っている様に見えます。 GOES衛星のX線データでは、 6日に発生したX9.3に次ぐ規模のフレアになっていますが、 発生領域が太陽のこちら側にあれば、 もう一段高い規模のフレアとして観測されたかもしれません。 いずれにしても、太陽の第24活動周期の 第一位、第二位の規模のフレアが、 この一週間に連続して発生したことになります。 このフレアに伴って、CME(太陽ガスの放出現象)も発生しています。 SOHO衛星LASCO C2、C3と、 太陽の向こう側から観測しているSTEREO Ahead衛星のCOR2 による動画を掲載します。 6日に発生したCMEの動画と見比べて見て下さい。 飛び出す方向の違いもあるため、単純には比較できないと思いますが、 CMEのガスは、前回よりも勢い良く飛び出しているように感じます。 太陽の向こう側に回り込んで発生した現象なので、 地球へ影響が及ぶ可能性は一般的には低いのですが、 SOHO衛星とSTEREO衛星の動画を見ると、 今回は、地球方向へも太陽風の乱れがやって来るかもしれません。 前回のCMEの乱れは、1日半で地球までやって来ました。 同等の速度を考えると、明日の昼以降となりますが、 CMEの中心からは大きく外れているので、 太陽風の乱れがやって来ても、 変化が特別大きくなることはないと思います。 どのような結果になるか、今後の太陽風に注目してください。 太陽放射線(非常に高速の陽子)も増加して、 10MeV以上の粒子を示す赤線が、再び1000に達しています。 ただし、今回の増加では、50MeV以上を示す青線、 100MeV以上を示す緑色線のグラフも大きく増加しています。 よりエネルギーの高い陽子が、 前回よりも多く地球方向に飛来したことを示しています。 このため、SOHO衛星の画像には、 白い細かい筋が多数発生しています。 これは、観測装置のCCDに高エネルギーの陽子が衝突することで 発生しているノイズで、 snowstorm (吹雪) と呼ばれたりしています。 太陽の向こう側に消えていった2673黒点群ですが、 今後も活動を続けるかもしれません。 STEREO Ahead衛星の視界に入ってきた(太陽の左端) 様なので、引き続き注目してください。 太陽風は、今朝早くから速度が高まり始め、 660km/秒とかなり高い速度に達しています。 磁場強度は、5nTから多少増減する変化を記録していますが、 現在は5nTに戻っています。 磁気圏の活動もやや高まっているようですが、 AE指数のグラフは全体が太くなっていて、 詳しくは読み取りにくくなっています。 コロナホールの影響には早すぎると思います。 太陽風の速度上昇は、 2673群から流れ続けていたCMEに関係する変化でしょうか。 西の端に沈んだ2673黒点群で発生したX8.2の大規模フレア。SDO衛星AIA131、193。 (c) SDO (NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) X8.2フレアに伴って発生したCME。太陽放射線によるsnowstormも発生している。SOHO衛星LASCO C2、C3。 (c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) STEREO Ahead衛星COR2による、太陽の向こう側から観測したCME。 (c) STEREO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) 世界時9月10日のAE指数(速報値)。 (c) 京都大学WDC SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽放射線データ (c) NOAA/SWPC DSCOVRが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、黒線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の紫線)、速度(4番目の青線) (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
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