宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (11:36)
今日、C3.8の小規模フレアが発生しました。
また、M1.0の中規模フレアが一昨日発生しています。
太陽風南向き磁場が非常に強まっています。
磁気嵐が非常に発達しています。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
7/16 08:52 C2.4
06:42 C3.5
04:46 C2.8
03:38 C3.8
7/15 00:39 C2.5
7/14 23:07 C2.4
19:27 C3.3
13:51 M1.0
12:39 C5.0
07:00 C2.4

黒点  7/16 (NOAA)
磁場 フレア
1519 12 β C4
1520 35 βγδ C3
1521 17 βγ M1
1522 9 β C1
1523 11 β ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
11:26 503 -13.2
-2 h 495 -14.1
-4 h 510 -14.2
-6 h 512 -14.9
-8 h 535 -16.5
-10 h 552 -17.3
-12 h 561 -16.8

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
11:30 -194 -/ -
-2 h -202 -/ -
-4 h -197 -/ -
-6 h -210 -/ -
-8 h -208 -/ -
-10 h -184 -/ -
-12 h -189 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 5x10^2
7/16 0.5 2x10^3
7/15 44.0 8x10^3
7/14 27.9 6x10^3
7/13 96.1 5x10^3
7/12 0.6 8x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期短期 (swnews)
黒点動画 (SDO)
X線5分1分 (GOES)
X線写真動画 (GOES)
SolarMonitor (TCD)
Latest Events (SolarSoft)
AIA193動画 (SDO)
AIA304動画 (SDO)
EIT195 (SOHO)
EIT284 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
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STEREO (STEREO)
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これまでの経過 (過去のニュースの 閲覧全リスト)
2012/ 7/11 11:22 1520群はMクラスのフレアを起こしています。太陽風磁場の強い南向きは終わり、磁気圏は落ち着いています。
2012/ 7/12 09:28 太陽のフレア活動は弱まっている様です。太陽風は高速風が続いています。
2012/ 7/13 12:20 X1.4の大規模フレアが発生しました。地球方向にCMEも噴出している様です。
2012/ 7/14 12:39 太陽の活動は落ち着いています。今夜以降、CMEによる太陽風の乱れが到来すると思われます。
2012/ 7/15 12:39 CMEによる太陽風の乱れが到来し、速度は600km/秒に上昇しています。磁気圏の活動も強まりました。
最新のニュース

2012/ 7/16 11:36 更新
太陽風磁場が長時間南向きに強まっています。磁気圏では磁気嵐など乱れが発生しています。

担当 篠原

昨日、到来をお知らせした太陽風の乱れは現在も続いています。
速度は、昨日のニュースの頃は650km/秒前後でしがた、
以降はゆっくりと下がり続けて、現在は500km/秒と高速状態は終わりつつあります。

一方、太陽風の磁場は、昨日の午後、15日15時(世界時15日6時)に再び大きく変化して、
以降、大きな影響が地球の磁気圏に及んでいます。
磁場強度は、それまでも15nTほどに強まっていましたが、
更に30nT近くまで大きく強まりました。
そして、磁場の南北成分が南側に大きく振れ、-20nT近い強い南向きになりました。

以降、20時間を超えて、太陽風磁場が強く南を向く状態が続いています。
ACEの図で変化を見ると、磁場強度は昨夜遅くまでは25nTを超える強度を保ち、
今日に入ったくらい(世界時15時前後)から次第に弱まっていますが、
現在も17nTと強い値です。

また、南北成分も昨夜遅くまで-20nT近くまで大きく南に振れ、
今日に入った頃から少しずつ振れ幅は弱まっていますが、
現在も-13nTの強い南向きです。

CMEによって、太陽からまとまった磁場のかたまりが流れてきたのだと考えられますが、
南に向かって長時間安定して振れる様な磁場構造をしていたのでしょう。


この影響で、磁気圏の活動も大きく強められています。
AE指数のグラフでは、1000〜1500nTの大きな変動がずっと発生しています。
この図の右端、23時頃の昭和基地の様子を、全天カメラの動画で紹介します。
薄雲がかかっていて観測条件は悪いのですが、
活発にオーロラが発生していたことが分かります。

ただし、非常に激しい活動という見え方ではないようで、
大きな磁気嵐が発生したときに見られる、赤いオーロラは見えていません。

京都大学WDCのDst指数を見ると(1枚目の図を参照)、
速報値ですが最大で-130nTと大きめの磁気嵐が発生しています。
このデータは、地球を取り囲むように磁気圏の赤道面に沿って流れる環電流の強さを表す指数で、
マイナス側に大きく振れるほど、
電流が強まっている=磁気圏に大きなエネルギーが流れ込んで大きく乱れている
ということを示しています。

また、放射線帯の高エネルギー電子も大きく増加する可能性があります。
現在は、磁気圏の乱れが大きいため、データは激しく変動しています。
太陽風が落ち着いてくる頃に、どのレベルで安定するかに注目してください。


太陽風は、速度、磁場強度ともにゆっくりと弱まっていて、
擾乱の終わりに近づいていることが分かります。
今日いっぱいくらいで乱れは終わるかもしれません。
その後は、低速の穏やかな太陽風に戻るでしょう。


太陽は、1519、1521、1520黒点群の黒点の集まりが、西の端に近付いています。
今、太陽メガネで見てきたのですが、
乱視の私の目は、おぼろげに黒点のある感じが見えました。
今日、明日までだと思いますので、挑戦してみてはいかがでしょうか。
(3倍の太陽専用双眼鏡を使うと簡単に見えました)

1519黒点群などで、C3.8、C2.8の小規模フレアと、
C1のフレアが数回発生しています。
もう、黒点群全体が西の端に近付いているので、
今後のフレアによる影響は小さいものとなるでしょう。

また、東側には目立った活動領域は見られず、
この後の太陽の活動は、静かになりそうです。



Dst指数(速報値)は、-130nT程度の減少を記録しています。Dst指数の変化は、マイナス方向に強まります。
(c) 京都大学WDC


南極の昭和基地で全天カメラにより撮影された、世界時16日23時のオーロラ。
(c) 国立極地研究所、(動画加工 : 宇宙天気ニュース)


SDO衛星の可視光写真による、1520黒点群と1519、1521黒点群。
(c) SDO (NASA)


SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子
(c) SDO (NASA)



SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。
(c) SDO (NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SWPC




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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。