宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2012/ 3/ 9 11:28 更新 昨夜、CMEによる太陽風の乱れが到来しました。磁場が北向きだったため、磁気圏の激しい乱れは起きませんでした。 2012/ 3/ 9 15:35 追加 太陽風の磁場が南向きに強まり、磁気圏の擾乱が激しくなっています。 担当 篠原 カナダのバンクーバーに滞在中の南川 俊さんより、 現地の7日午前1時頃(一昨日の夜)に見えたオーロラの写真が届きました。 昨日のニュースで紹介したオーロラ活動の強まりに対応した観測です。 バンクーバーは、オーロラ帯と言われる地域と比べるとずっと緯度の低い所です。 ここでオーロラを見ることができたということは、 この夜のオーロラの活動が普段よりも激しかったことを示しています。 南川さんによると、満月や街の明かりがありながら、 肉眼でもしっかり見ることができたそうです。 興味深い写真をありがとうございました。 昨夜、追加のニュースでもお知らせしましたが、 8日19時40分(世界時8日10時40分)頃、 ACE衛星の磁場データに急な強まりが観測され、 7日に発生したX5.4に伴うCMEによる太陽風の乱れが到来しました。 初め、磁場強度は10nTから30nTに強まり、20分後には40nTまで高まりました。 リアルタイムではSOHO衛星の速度データを見ることができなかったのですが、 今朝までにデータが更新されていて、 それによると、擾乱到来時の太陽風の速度は800km/秒に達していたようです。 こちらは1時間ほどで700km/秒へ一段下がっています。 注目していた太陽風磁場の南北成分は、完全に北向きに振れ、 磁気圏への影響は限定的なものになりました。 オーロラを待望していた方には残念な、 磁気嵐の影響を心配されていた方にはうれしい変化だったと思います。 擾乱当初の磁場南北成分の赤線は、磁場強度の白線とくっつくように、 最大40nTまで強まっています。 これが反対の南向きの -40nTだったら、 かなり活発な磁気圏擾乱が発生したことでしょう。 実際の変化を見ると、 AE指数は500nTから最大1000nTの中規模の変動になっています。 また、磁気嵐の発達度を示すDst指数は、 激しい太陽風の到来によって最初に30nTほどプラスに変化していますが、 その後は-40nT程度下がったくらいで、磁気嵐は特に発達しなかった様です。 現在の太陽風は、速度は600〜700km/秒、 磁場強度は10nTとどちらも強まった状態が続いています。 磁場の南北成分は、南にも振れる様になっていて、 今後も活発なオーロラ活動が発生する可能性があります。 擾乱が残る今日、明日にかけては注意が必要です。 現在の太陽活動は、Cクラスのフレアが発生する様になっていて、 また活発になりつつあるのかもしれません。 1429黒点群の出現以降の変化を、SDO衛星の可視光写真の動画でご覧ください。 太陽放射線は、最大5000まで高まりましたが、 現在は1000を割りつつあります。 2012/ 3/ 9 15:35 追加 (篠原) 関連の図はページの最後にあります 昼頃から、太陽風の磁場が南向きに振れるようになり、 現在、-10nTの強い南向きが1時間以上続いています。 SOHO衛星によると、 太陽風の速度も650km/秒と高速で、 このため、磁気圏の擾乱が強まっています。 AE指数は、上のグラフを見て下さい。 下半分のAL指数は、普段通りマイナス側へ発達していますが、 普通はプラス側に高まる、上半分のAU指数が、 下へ向かって変化しています。 これは、オーロラの活動が激しくなって、 発生する領域が、 普段よりも低緯度域に大きく広がっているためと考えられます。 磁気圏の擾乱が激しくなっていることは、 Dst指数からも分かります。 マイナス方向へ向かって、大きく-100nT近くまで変化しています。 磁気嵐が強まっているところです。 現在の太陽風の状態が続けば、 磁気圏の激しい乱れも続きます。 今後のデータを注視する必要がありますが、 北海道などで低緯度オーロラが見える可能性が 出てくるかもしれません。 南川 俊 氏によってバンクーバで現地7日午前1時に撮影されたオーロラ。昨日のニュースで紹介したオーロラの強まりです。 (c) 南川 俊 氏 SOHO衛星プロトンモニターによる太陽風の2日間の変化。一段目が速度のグラフ。 (c) University of Maryland Dst指数(速報値)は、あまり大きな変化にはなりませんでした。Dst指数の変化は、マイナス方向に強まります。 (c) 京都大学WDC SDO衛星による1429黒点群の発達の様子。 (c) SDO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽放射線データ (c) NOAA/SWPC 2012/ 3/ 9 15:35 追加 Dst指数は、-100nT近くまで下がっています。 (c) 京都大学WDC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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