宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2012/ 3/ 8 11:31 更新 太陽風の乱れにより、磁気圏活動が強まっています。これから、X5.4フレアによる乱れが到来するでしょう。 2012/ 3/ 8 22:30 追加 X5.4フレアによる太陽風の乱れが到来しました。 担当 篠原 昨日の昼、7日12時半(世界時7日3時半)に、太陽風の乱れが始まりました。 速度の変化は、360km/秒から430km/秒へと小幅だったのですが、 磁場強度が、10nTから20nT近くまで大きく強まり、 磁場の南北成分が大きく南側に振れて、 -20nT近い強い南向きが6時間ほど続きました。 この影響で、磁気圏の擾乱が強まり、 AE指数のグラフは、1000nT前後の変動が続き、 最大は1700nTに達する大きな変化を記録しています。 活発に発生したオーロラの様子が、 ロシアのムルマンスクにお住まいの福島さんより届きました。 知人のベンガル氏が撮影したオーロラとのことで、お送り頂いた4枚の写真をご紹介します。 ムルマンスクは北緯69度、東経33度にあるとのことです。 街の景色とともに、美しいオーロラの姿をご覧ください。 素晴らしい写真をどうもありがとうございました。 ACE衛星の太陽風観測は、 7日18時(世界時7日9時)以降、速度が測れなくなっています。 これは、太陽放射線(非常に高速の陽子)が強まったためです。 (GOES衛星によると、太陽放射線は1000を超える増加になっています) そこで、SOHO衛星の太陽風データを参照すると(5枚目の図)、 7日21時(世界時7日12時)に、再び太陽風速度の急な増加が観測されています。 SOHOのデータによると、速度は550km/秒まで高まっています。 恐らく、5日のX1.1フレアによる太陽風擾乱の第二波が到来したのだと思われます。 ACEの磁場データは、図の縦軸が±30nTと普段よりもかなり広くなっているため、 一見、振幅は小さく見えますが、 磁場強度は現在も10nT近くあります。 南北成分も図の中盤以降は小さな振れ方に見えますが、 小さそうでも-5nT、-10nTと振れているので注意して見て下さい。 太陽のフレア活動は、昨日のX5.4で一先ずエネルギーを使い切ったのか、 X線のグラフは静かになっています。 しかし、黒点の規模は依然大きく、 隣の1430黒点群と合わせて引き続き注意が必要です。 NOAA/SWPCの予報によると、Xクラスのフレアの発生確率は40%あるそうです。 昨日のX5.4フレアと、その後のCMEの様子を、 SDO衛星とSOHO衛星の写真を組み合わせて動画にしました。 今日の6枚目に掲載します。 今後は、このCMEの到来が注目されます。 Spaceweather.comの記事によると、 今日の午後、8日15時半(世界時8日6時半)前後に到来する可能性があるとのことです。 フレアの発生から1日半で到来すると、 太陽風の乱れは1000km/秒近い速度になるかもしれません。 今後も、ACEやSOHOの太陽風データに注目してください。 2012/ 3/ 8 22:30 追加 (篠原) 関連の図はページの最後にあります ACE衛星の観測によると、8日19時40分(世界時8日10時40分)頃、 X5.4の大規模フレアに関係する太陽風の乱れが、 1日半ほどかけて、ACE衛星に到着しました。 磁場強度は10nTから30nTへ急に増加し、その後、40nTにまで強まっています。 (速度は太陽放射線の増加の影響で測定できていません) 地上では、約20分後の8日20時(世界時8日11時)に変動が始まりました。 2枚目の図、アメリカ・ボールダーの磁場データに急な変化が観測されています。 ACE衛星から地上まで20分程度で到達したことから、 太陽風の速度は1000km/秒に達しているかもしれません。 SOHO衛星の太陽風データは更新が止まっていて、今後の更新が期待されます。 太陽風磁場の南北成分は、到来以降、ずっと北向きに振れています。 このため、磁気圏への影響は限定的で、AE指数のグラフも目立った変化は起きていません。 現在の磁場強度は、当初よりは弱まっていますが、 まだ、10〜20nTと強い状態が続いています。 今後、南北成分が南向きに切り替わったりすると、磁気圏の活動も一気に活発化します。 太陽風の乱れが続いている間は、注意が必要です。 ロシア・ムルマンスクで撮影された昨夜のオーロラ。現地にお住まいの福島氏より。 (c) 福島氏、ベルガン氏 ロシア・ムルマンスクで撮影された昨夜のオーロラ。現地にお住まいの福島氏より。 (c) 福島氏、ベルガン氏 ロシア・ムルマンスクで撮影された昨夜のオーロラ。現地にお住まいの福島氏より。 (c) 福島氏、ベルガン氏 ロシア・ムルマンスクで撮影された昨夜のオーロラ。現地にお住まいの福島氏より。 (c) 福島氏、ベルガン氏 SOHO衛星プロトンモニターによる太陽風の2日間の変化。一段目が速度のグラフ。 (c) University of Maryland SDO衛星のAIA193、171カメラによる、X5.4の大規模フレアと、SOHO LASCO C3による、CMEの噴出。 (c) SDO (NASA)、SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SWPC 2012/ 3/ 8 22:30 追加 ACEによる、6時間幅の太陽風の変化。白線は磁場強度、赤線は南北成分、黄色の速度は不正確です。 (c) NOAA/SWPC アメリカ・ボールダーの磁場データ。8日20時(世界時8日11時)に急な変化が観測された。 (c) NOAA/SWPC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
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