宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (22:30)
今日、C7.3の小規模フレアが発生しました。
また、X5.4の大規模フレアが昨日発生しています。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
太陽放射線が非常に強くなっています。放射線帯電子も強くなっています。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
3/ 8 19:19 C1.7
17:33 C5.3
11:48 C7.3
02:23 C2.5
3/ 7 13:35 C8.3
09:01 X5.4
07:37 M1.0
07:16 C2.7
06:02 M1.3
05:43 C3.7
05:11 C3.3
04:36 C2.7
01:45 C4.3
3/ 6 22:07 C6.6
21:22 M2.2
20:10 C2.8
17:22 C3.2
16:52 M1.0
16:41 C5.3
16:23 C4.8
15:46 C2.6
14:48 C3.1
14:19 C3.0
12:56 M1.0
12:18 C9.3
10:35 M1.3
10:13 C3.6
09:16 M1.4
08:33 C2.3
07:52 C2.6
07:26 M1.4
04:10 M2.1
03:32 C6.9
01:44 C4.7
00:57 C9.9
00:24 C7.8

黒点  3/ 8 (NOAA)
磁場 フレア
1428 16 β C7
1429 28 βγδ X5
1430 16 β X1
1431 2 β ---

太陽風 (ACE)
プロトン増加のため
速度の計測が不正確です
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
22:25 288 +3.9
-2 h 288 +21.8
-4 h 283 +3.2
-6 h 286 +3.8
-8 h 286 +5.8
-10 h 286 +4.3
-12 h 294 +4.4

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
22:30 -21 -/ -
-2 h -24 -/ -
-4 h -25 -/ -
-6 h -18 -/ -
-8 h -33 -/ -
-10 h -35 -/ -
-12 h -40 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 4578 5x10^3
3/ 8 6530 1x10^4
3/ 7 1240 2x10^3
3/ 6 4 8x10^3
3/ 5 4 4x10^3
3/ 4 0 9x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期短期 (swnews)
黒点動画 (SDO)
X線5分1分 (GOES)
X線写真動画 (GOES)
SolarMonitor (TCD)
Latest Events (SolarSoft)
AIA193動画 (SDO)
AIA304動画 (SDO)
EIT195 (SOHO)
EIT284 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
太陽風 1日 (ACE)
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これまでの経過 (過去のニュースの 閲覧全リスト)
2012/ 3/ 3 12:53 太陽の東端でM3.3のフレアが発生しました。太陽風は400km/秒台前半です。磁気圏の活動も続いています。
2012/ 3/ 4 11:51 太陽風はやや遅い速度で安定しています。太陽はCクラスのフレアが続いています。
2012/ 3/ 5 09:15 M2の中規模フレアが発生しました。CMEの影響が7日頃に到来しそうです。
2012/ 3/ 6 08:11 X1.1の大規模フレアが発生しました。CMEも発生し、明日以降は太陽風が乱れそうです。
2012/ 3/ 7 12:47 X5.4の大規模フレアが発生しました。一方、前のX1.1フレアに関係した太陽風の乱れが到来しそうです。
最新のニュース

2012/ 3/ 8 11:31 更新
太陽風の乱れにより、磁気圏活動が強まっています。これから、X5.4フレアによる乱れが到来するでしょう。
2012/ 3/ 8 22:30 追加 
X5.4フレアによる太陽風の乱れが到来しました。

担当 篠原

昨日の昼、7日12時半(世界時7日3時半)に、太陽風の乱れが始まりました。
速度の変化は、360km/秒から430km/秒へと小幅だったのですが、
磁場強度が、10nTから20nT近くまで大きく強まり、
磁場の南北成分が大きく南側に振れて、
-20nT近い強い南向きが6時間ほど続きました。

この影響で、磁気圏の擾乱が強まり、
AE指数のグラフは、1000nT前後の変動が続き、
最大は1700nTに達する大きな変化を記録しています。

活発に発生したオーロラの様子が、
ロシアのムルマンスクにお住まいの福島さんより届きました。
知人のベンガル氏が撮影したオーロラとのことで、お送り頂いた4枚の写真をご紹介します。
ムルマンスクは北緯69度、東経33度にあるとのことです。
街の景色とともに、美しいオーロラの姿をご覧ください。
素晴らしい写真をどうもありがとうございました。


ACE衛星の太陽風観測は、
7日18時(世界時7日9時)以降、速度が測れなくなっています。
これは、太陽放射線(非常に高速の陽子)が強まったためです。
(GOES衛星によると、太陽放射線は1000を超える増加になっています)

そこで、SOHO衛星の太陽風データを参照すると(5枚目の図)、
7日21時(世界時7日12時)に、再び太陽風速度の急な増加が観測されています。
SOHOのデータによると、速度は550km/秒まで高まっています。
恐らく、5日のX1.1フレアによる太陽風擾乱の第二波が到来したのだと思われます。

ACEの磁場データは、図の縦軸が±30nTと普段よりもかなり広くなっているため、
一見、振幅は小さく見えますが、
磁場強度は現在も10nT近くあります。
南北成分も図の中盤以降は小さな振れ方に見えますが、
小さそうでも-5nT、-10nTと振れているので注意して見て下さい。


太陽のフレア活動は、昨日のX5.4で一先ずエネルギーを使い切ったのか、
X線のグラフは静かになっています。
しかし、黒点の規模は依然大きく、
隣の1430黒点群と合わせて引き続き注意が必要です。
NOAA/SWPCの予報によると、Xクラスのフレアの発生確率は40%あるそうです。

昨日のX5.4フレアと、その後のCMEの様子を、
SDO衛星とSOHO衛星の写真を組み合わせて動画にしました。
今日の6枚目に掲載します。

今後は、このCMEの到来が注目されます。
Spaceweather.comの記事によると、
今日の午後、8日15時半(世界時8日6時半)前後に到来する可能性があるとのことです。
フレアの発生から1日半で到来すると、
太陽風の乱れは1000km/秒近い速度になるかもしれません。
今後も、ACESOHOの太陽風データに注目してください。

2012/ 3/ 8 22:30 追加 (篠原) 関連の図はページの最後にあります
ACE衛星の観測によると、8日19時40分(世界時8日10時40分)頃、
X5.4の大規模フレアに関係する太陽風の乱れが、
1日半ほどかけて、ACE衛星に到着しました。
磁場強度は10nTから30nTへ急に増加し、その後、40nTにまで強まっています。
(速度は太陽放射線の増加の影響で測定できていません)

地上では、約20分後の8日20時(世界時8日11時)に変動が始まりました。
2枚目の図、アメリカ・ボールダーの磁場データに急な変化が観測されています。

ACE衛星から地上まで20分程度で到達したことから、
太陽風の速度は1000km/秒に達しているかもしれません。
SOHO衛星の太陽風データは更新が止まっていて、今後の更新が期待されます。

太陽風磁場の南北成分は、到来以降、ずっと北向きに振れています。
このため、磁気圏への影響は限定的で、AE指数のグラフも目立った変化は起きていません。

現在の磁場強度は、当初よりは弱まっていますが、
まだ、10〜20nTと強い状態が続いています。
今後、南北成分が南向きに切り替わったりすると、磁気圏の活動も一気に活発化します。
太陽風の乱れが続いている間は、注意が必要です。



ロシア・ムルマンスクで撮影された昨夜のオーロラ。現地にお住まいの福島氏より。
(c) 福島氏、ベルガン氏


ロシア・ムルマンスクで撮影された昨夜のオーロラ。現地にお住まいの福島氏より。
(c) 福島氏、ベルガン氏


ロシア・ムルマンスクで撮影された昨夜のオーロラ。現地にお住まいの福島氏より。
(c) 福島氏、ベルガン氏


ロシア・ムルマンスクで撮影された昨夜のオーロラ。現地にお住まいの福島氏より。
(c) 福島氏、ベルガン氏


SOHO衛星プロトンモニターによる太陽風の2日間の変化。一段目が速度のグラフ。
(c) University of Maryland


SDO衛星のAIA193、171カメラによる、X5.4の大規模フレアと、SOHO LASCO C3による、CMEの噴出。
(c) SDO (NASA)、SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース)


SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子
(c) SDO (NASA)



SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。
(c) SDO (NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC




2012/ 3/ 8 22:30 追加

ACEによる、6時間幅の太陽風の変化。白線は磁場強度、赤線は南北成分、黄色の速度は不正確です。
(c) NOAA/SWPC


アメリカ・ボールダーの磁場データ。8日20時(世界時8日11時)に急な変化が観測された。
(c) NOAA/SWPC


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr

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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。