宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2023/11/ 6 12:45 更新 太陽風の乱れが到来して、磁気圏の活動が激しくなっています。 担当 篠原 昨夕、5日17時10分(世界時5日8時10分)に DSCOVR衛星で太陽風の急な変化が観測されました。 太陽風の速度は、320km/秒から420km/秒へ、 磁場強度は、15nTとそれまでにゆっくりと強まっていたのですが、 急に23nTへ、続いて34nTへ強まっています。 3日に発生したCME(コロナ質量放出)による 太陽風の乱れが到来した様です。 CMEの発生から約2日、 昨日紹介したNOAA/SWPCの予報に対して半日早い到来です。 茨城県石岡市柿岡の気象庁地磁気観測所の地上磁場観測では、 5日18時(世界時5日9時)頃に磁場の強まりが発生していて、 この頃に乱れが地球に到達しました。 太陽風磁場の南北成分は、 初めに大きく南向きに強まり、-25nTに達しています。 しかし、南向きの変化は1時間ほどで終わり、 一旦、北向きに切り替わります。 この頃、磁場強度は20nTから40nTへ更に強まり、 速度も400km/秒から500km/秒へ高まって、高速風になります。 磁場の南北成分は、 5日22時(世界時5日13時)頃から再び南向きに切り替わり、 -15〜 -20nT程度の強まりが4時間ほど続きました。 その後は、一時的な北向きの変化を挟んで、 -7nT程度の南向きの状態が続いています。 この変化により磁気圏では激しい活動が発生して、 AE指数は1000nTに達する大きい変化が半日程続き、 最大で1800nTに達する変化も記録しています。 また、Dst指数の速報値は、-165nTまで大きく下がっていて、 大きい磁気嵐が発生しています。 静止衛星であるGOES衛星は、 通常は磁場が北向きになっているのですが、 太陽風磁場が南向きに強まったため、磁気圏の磁場がはぎ取られ、 衛星が磁気圏の外に出てしまい、 一時的に磁場の方向が南向きになっています。 現在の太陽風は、速度は480km/秒とやや高速。 磁場強度は、18nTと強まった状態が続いています。 磁場は南向きの状態が続いているので、 変化の規模は下がりますが、 磁気圏は活動的な状態が続きそうです。 SDO衛星AIA193の太陽コロナ写真では、 南半球のコロナホールが西側に半分近く進んでいて、 影響が始まる目安の位置に近付いています。 太陽風は、磁場強度は次第に弱くなると思いますが、 速度は高まった状態が続くかもしれません。 太陽は、南東(左下)の3480黒点群の活動が強まり、 昨夜、5日20時半(世界時5日11時半)にM1.8、 5日23時半(世界時5日14時半)にM1.6の中規模フレアと、 その後も、C4.4、C9.3などの小規模フレアが発生しています。 この領域の活動は続くでしょうか。 注目してください。 地上磁場データでは、5日18時(世界時5日9時)頃に急な強まりが発生しています。 (c) 気象庁地磁気観測所 Dst指数(速報値)は、最大で -165nT に達しています。 (c) 京都大学WDC GOES衛星では、磁場が一時的に南向き(マイナス)になりました。通常は北向き(プラス)です。 (c) データ:NOAA/SWPC SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) DSCOVRが観測した太陽風の磁場(黒線は全体の強度、赤線は南北成分) 磁場の向き、プラズマの密度、速度、温度 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース AE指数(速報値) 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学WDC 27日の太陽周期に合わせた図 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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