宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2022/ 6/ 3 13:55 更新 太陽の南西側でフィラメント噴出が発生しました。太陽風は低速です。 担当 篠原 昨日、2日14時(世界時2日5時)頃に、 太陽の南西側(右下)で、フィラメント噴出が発生しました。 SDO衛星AIA304の動画を掲載します。 噴出したダークフィラメントは、 昨日のニュースの頃に不安定な動きが見えたので、 個人的に注目していたのですが、 その直後に噴出していました。 SOHO衛星LASCO C2、C3では、 太陽の右側に飛び出すCME(コロナ質量放出)が観測されています。 斜め方向ですが、弱い太陽風の乱れが到来するかもしれません。 磁場の強まりがやって来て、南向きに変化すると、 磁気圏の活動を強める可能性があります。 到来まで4〜5日程度と考えると、6〜7日頃でしょうか。 また、ほぼ同じ時刻に、 太陽の東端(左端)の少し向こう側でも爆発現象が発生していて、 X線グラフでは、C1.2の小規模フレアとして観測されています。 この活動により、LASCO C2、C3では、 CMEが太陽の左に向かって飛び出す様子も見えています。 太陽では、この他に目立つ活動はなく、 X線グラフは小さい変化しか起きていません。 太陽風は、速度が350km/秒へ下がり、 更に低速になっています。 磁場強度は、3〜4nTとやや弱い状態です。 磁場の南北成分は、弱い南寄りになっていますが、 速度が下がっているので、磁気圏は基本的に穏やかで、 AE指数は小さい変化に留まっています。 SDO衛星AIA193では、コロナホールは見られず、 低速の太陽風はしばらく続きそうです。 放射線帯の高エネルギー電子は、 高まった状態が続いています。 この後、ゆっくりと減少していくでしょう。 太陽の南西側で発生したフィラメント噴出。SDO衛星AIA304。 (c) SDO (NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) 太陽の右側へ飛び出すCME。SOHO衛星LASCO C2、C3。 (c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース DSCOVRが観測した太陽風の磁場(黒線は全体の強度、赤線は南北成分) 磁場の向き、プラズマの密度、速度、温度 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース AE指数(速報値) 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学WDC 27日の太陽周期に合わせた図 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子 ( 2 MeV 以上 ) の変化 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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