宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2021/ 7/10 13:13 更新 太陽の北西の端の向こう側でCクラスフレアが3回発生しました。 担当 篠原 昨日の午後から、 太陽の北西端の向こう側に進んだ2840黒点群の活動が高まり、 9日16時半(世界時9日7時半)にC6.0、 9日19時半(世界時9日10時半)にC7.0、 そして、10日2時半(世界時9日17時半)にC4.7と、 小規模フレアが3回発生しました。 フレアの様子を、SDO衛星AIA131の動画で紹介します。 拡大写真のフレアの光り方を見ると、 太陽の向こう側で発生していることが分かります。 このため、フレアの本当の規模は これよりも大きかった可能性があります。 3つのフレアではCME(コロナ質量放出)も発生していて、 SOHO衛星LASC C2、C3の動画を見ると、 太陽の右に向かって次々とコロナのガスが飛び出しています。 最後のC4.7のフレアのCMEが最も規模が大きく見えるので、 フレアの規模もこれが最も大きかったのかもしれません。 太陽のこちら側では、2839黒点群はほとんど見えなくなり、 南東(左下)の2841群だけになっています。 SDO衛星AIA193を見ると、 北東の端(左上)から明るい領域が近づいていますが、 可視光写真は、今のところ白斑が見えるだけです。 太陽風の速度は、310〜350km/秒の間を上下していて、 低速の状態が続いています。 磁場強度は、5nTと平均的な値になっていましたが、 グラフの後半で10nTに強まっています。 一時的な変化でしょうか。 磁場の南北成分は、 グラフの最後で-5nTを超える南向きが発生しています。 しかし、速度が下がっているので磁気圏への影響は限定的で、 AE指数は400nTの小規模の変化が起きている程度です。 太陽風のグラフでは、磁場は北向きに切り替わりそうで、 その場合、磁気圏は静かになるでしょう。 SDO衛星AIA193は、 南半球にコロナホールが大きく広がっています。 明後日くらいから、 この領域の影響で太陽風が強まりそうです。 (c) SDO (NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) 3つのCクラスフレアに伴って発生したCME。SOHO衛星LASCO C2、C3。 (c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース DSCOVRが観測した太陽風の磁場(黒線は全体の強度、赤線は南北成分) 磁場の向き、密度、速度、温度 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース AE指数(速報値) 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学WDC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
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