宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2011/10/ 6 10:12 更新 CMEの乱れが到来し、オーロラが活発に発生しました。現在の磁気圏活動は弱まっています。 担当 篠原 ニュージーランドのヨネト ミノル氏より、 今朝撮影されたばかりの素晴らしいオーロラの写真が届きました。 現地時間6日4時11分(世界時5日15時11分)の撮影とのことです。 (最初の記事で世界時を16時としていましたが、 現地は夏時間のため、世界時の15時が正しい時刻です) 月が沈んだ直後に、最高のオーロラを迎えることができたそうです。 地平線の向こうにあるオーロラ帯へ向かって降り注いでいるオーロラの光のうち、 高いところで輝いている赤いオーロラを見ている写真です。 先日の写真も素晴らしいものでしたが、 今日の写真では、オーロラの縦の光の筋が幾本もはっきりと見えています。 この光の線に添って、磁気圏に向かって磁力線の道が延びているのです。 写真の左端には、南十字星が見えています。 斜め左下に向かってひっくり返っています。 南十字星の右上横には、石炭袋(コールサック)と呼ばれる暗黒星雲が見えています。 そして、南十字星の右下には、ケンタウルス座の二つの1等星、β星とα星が並んでいます。 α星は、地球に最も近い恒星(もちろん太陽以外の)として知られています。 この素晴らしいオーロラの原因となったのは、 とうとうやって来た、CMEによる太陽風の乱れです。 昨日夕方、5日16時(世界時5日7時)頃から、ACE衛星で変化が観測され、 磁場強度が10nTへ、速度が450km/秒へ強まっています。 磁場強度の強まりとともに、磁場の南北成分が大きく南を向きました。 -10nTに達する強い南向きが、途中弱まったりしていますが、 およそ6時間にわたって続いています。 その結果、AE指数で1300〜1500nTに達する激しいオーロラ活動が、 連続的に発生しました。 ニュージーランドの写真は、これらの変化の最後のピークにあたります。 (この点も、撮影時刻が世界時15時であるとすると、変化と完全に一致します) 磁場の南北成分は5日23時(世界時5日14時)に、北向きに切り替わります。 太陽風の乱れはその後も続きますが、 磁気圏へのエネルギー流入は止まり、オーロラの活動はそこで止まっています。 CMEによる太陽風の乱れは現在も続いていますが、 今日いっぱいくらいで地球を通過して行くでしょう。 この後、磁場が再び南向きに切り替わった場合、磁気圏の活動も再び活発化します。 それがなければ、磁気圏はこのまま穏やかに推移するでしょう。 そして、明日以降は穏やかな太陽風に戻りそうです。 SDO衛星AIA193を見ると、太陽の中心付近に小さなコロナホールがあります。 3日後の9〜10日くらいに、小規模の太陽風の強まりがやって来るかもしれません。 太陽では、昨夜、5日19時半(世界時5日10時半)と5日21時半(世界時5日12時半)に、 C6.1とC9.2の2つの大きなCクラスフレアが発生しました。 フレアが起きたのは、東端の南半球側から上がってきた1313黒点群です。 今後の活動に注目してください。 ニュージーランド南島クィーンズタウンで、現地6日4時11分(世界時5日15時11分)に撮影されたオーロラ。 (c) ヨネト ミノル SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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