宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2010/11/13 12:36 更新 太陽のフレア活動は落ち着いています。高速太陽風は500km/秒台に上がっています。 担当 篠原 頻繁に小規模フレアを起こしていた1123黒点群の活動は、 昨夜、12日23時(世界時12日14時)のC1.5小規模フレアを最後に、 半日ほど静まっています。 これで一段落なのか、一休みの後再び活動を強めるのか、 引き続き注視する必要があります。 一方、北半球側の1124黒点群は、黒点の数が増えて規模が拡大しているようです。 フレア活動はまだ目立つほどではありませんが、更に発達が続くようなら、 フレアの規模も大きくなる可能性があります。 また、太陽の南半球の東端から黒点群が上がってきました。 1126黒点群と番号が付けられています。 STEREO Behindによると、あまり活動的ではないようです。 この1126黒点群付近で、プロミネンスのダイナミックな動きが見られたので、 動画で紹介します。 撮影したのは、SDO衛星AIA304カメラです。 この変動を詳しく説明することはできませんが、眺めているだけでも楽しい映像です。 太陽風は、昨日のニュースの後更にもう一段速度が上がり、500km/秒台に入りました。 立派な高速風領域です。 12日23時(世界時12日14時)頃に550km/秒まで達し、この辺りを最高速度として、 以降は500km/秒付近で安定しています。 磁場強度も、最高速度に達するまでは5nTを超えるくらいの強さを保っていたのですが、 その後は3〜4nTに弱まっています。 27日周期の図によると、最高速度の辺りで、 太陽風磁場の大まかな方向が「A」から「T」へ切り替わっています。 今回の高速風の発生源の様子と関係する変化なのでしょう。 オーロラも中規模の活動が連続しています。 AE指数では、500nTの変動が3時間おきくらいに連続して発生しています。 アラスカのライブカメラでも、きれいな活動を眺めることができました。 今後の太陽風の予想ですが、いくつかの要素があります。 今回の高速風の原因がややはっきりしないのですが、 8日頃に見えていた小さなコロナホールの影響であれば、そろそろ終わりに近づくでしょう。 (高速風は、7日に発生したMクラスフレアの影響かもしれません) 一方、SOHO EIT195を見ると太陽の北半球側に淡いコロナホールが分布しています。 この影響が明日、明後日くらいからやって来るかもしれません。 また、今日の2枚目の動画で紹介していますが、1123黒点群で頻発したフレアに伴って、 11日から12日にかけて、CME(太陽ガスの放出現象)も断続的に発生しています。 (動画で左に向かって吹き出しているガスに注目してください) 地球から見てちょうど太陽の中心付近で発生しているので、 3〜4日後くらいに影響がやって来そうです。 こちらも明日、明後日以降、太陽風に変動をもたらす要因です。 27日周期の予想では、しばらく静かな時間が続きそうでしたが、 明日以降、太陽風の変化やオーロラの活動に注目してください。 また、今回の高速太陽風の影響で、放射線帯の高エネルギー電子も増加しています。 まだ、1000に達した程度ですが、今後の変動に関係して、 こちらへの注意も必要になるかもしれません。 SDO AIA304による、太陽東端のプロミネンスの活動。 (c) SDO (NASA)、動画加工 : 宇宙天気ニュース STEREO Aheadによる、CMEの吹き出しの様子。左が地球の方向。 (c) STEREO (NASA)、動画加工 : 宇宙天気ニュース SOHO衛星のEIT195カメラによる太陽コロナの様子 (c) SOHO (ESA & NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真 (c) SDO (NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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