宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2010/10/23 13:01 更新 太陽風の速度が600km/秒に上昇しています。SOHO衛星で彗星とCMEが観測されました。 担当 篠原 20日から21日にかけて、太陽に接近する小さな彗星の様子を、 SOHO衛星のLASCO C2、C3カメラが捉えていました。 動画に加工したので、ご覧ください。 彗星は、太陽に近づくにつれ、長い尾を伸ばしています。 接近後に彗星は姿を現さず、太陽の近くで蒸発した様です。 また、これに続いて、CME(太陽ガスの放出現象)が観測されました。 昨日の3つの爆発現象のうち、 初めに太陽の中心付近で発生したフィラメントの噴出によるものと思われます。 中心部で発生した割に、右斜め方向へ偏って飛び出しています。 4日後の26日前後に影響が地球へやって来るかもしれません。 高速風というより、強い磁場のかたまりが流れてきて、 活発な磁気圏活動を引き起こす可能性があります。 太陽の状態は、静穏です。 黒点群は、昨日同様に3つ見えています。 X線の強度に目立った変化はなく、活動度の低い黒点群です。 太陽風は、日付が今日に変わった頃から速度が上昇を始め、 今日の朝に500km/秒を超えて高速風となり、 現在は600km/秒まで上がっています。 これに先立って、磁場強度も10nT近くに強まり、現在も8nTと高まったままです。 高速風はもう一段上昇する可能性もあります。 SOHO EIT195で、太陽の中心付近に見えるコロナホールからの影響としては早すぎます。 西側に通過した領域の小さなコロナホールからの影響でしょうか。 原因がはっきりしないので、高速風の規模や継続期間など予測しにくい状況です。 このまま次のコロナホールの影響も始まりそうなので、 しばらく太陽風は乱れた状態が続くかもしれません。 磁気圏活動は、磁場の南北成分が北寄りに推移しているため、 速度は上がったものの、まだ目立った活動は起きていません。 今後、磁場の方向が南寄りになると、オーロラ活動など注意が必要になります。 放射線帯の高エネルギー電子も、現在は低い状態ですが、 高速風の影響を受けて、今後増加する可能性があります。 明日以降の変化に注意が必要でしょう。 SOHO LASCO C3、C2カメラで、太陽に近づく小さな彗星が見えました。 (c) SOHO (ESA & NASA)、動画加工 : 宇宙天気ニュース SOHO LASCO C2、C3カメラによる、CMEの様子。 (c) SOHO (ESA & NASA)、動画加工 : 宇宙天気ニュース SOHO衛星のEIT195カメラによる太陽コロナの様子 (c) SOHO (ESA & NASA) SOHO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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