宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2010/ 9/ 2 10:52 更新 低速の太陽風が続いています。太陽に新しい黒点群が出現しています。 担当 篠原 太陽風は、低速の状態が続いています。 ACEの観測によると、太陽風の速度は、昨夜、320km/秒まで下がりました。 今朝くらいから少し上昇して、現在は360km/秒です。 また、希薄になっていたプラズマの密度は、 1個/cm^3と平均的なレベルまで回復しています。 太陽風の磁場強度は、昨日に続いて更に上昇し、一時的に10nTまで強まりました。 これは、プラズマ密度の回復や、速度の上昇と関係した変化だと思います。 磁場強度は、最新の値は7nTへ弱まっています。 この後、太陽風は特に乱れるということはなく、磁場強度は次第に下がっていくでしょう。 磁気圏も概ね静穏です。 磁場強度の強まりによって、磁場が-5nTを超える南向きになり、 AE指数のグラフが少し上昇していますが、 低速風でもあり、活動は特に大きくなることはないでしょう。 今日は、SDOのAIA193の太陽コロナ写真を掲載しています。 今日の写真を見ると、太陽の中心から南(下側)へ向かって、コロナホールが広がっています。 このコロナホールは、昨日の写真でも淡く見えていたのですが、 ここまで目立つ姿ではありませんでした。 小規模のコロナホールの場合、地球から見て斜めの位置にあるときは淡い色だったのが、 正面に来ると、急に濃く見えるということがあります。 今回もそのパターンだったようで、 この広がりだと、2日から3日後くらいに高速の太陽風が地球へやって来そうです。 27日周期の図では、前周期の8月9〜11日に小さな速度の山が来ていましたが、 その回帰となりそうです。 どの程度まで速度が高まるか、注目してください。 放射線帯の高エネルギー電子は、小規模の磁気圏活動に反応して、 減少を示しています。 GOESのグラフは、時間帯の関係もあって再び上がってきますが、 ピークは10,000からある程度下がってしまうと思います。 太陽では、新しい黒点群が複数出現しています。 今日の可視光写真の一番右に見えているのは、1102黒点群です。 この黒点群は、黒点の数が減り、規模は縮小しています。 しかし、そのすぐ左に新しい黒点が現われています。 この黒点は、1103黒点群です。 そして、掲載の写真ではほとんど見えないのですが、この1103群のすぐ左に、 もうひとつ新しく1104黒点群が現れています。 写真をよく見ると、そのずっと左側、太陽の中心やや右上にも黒点が見えています。 これは、まだ番号が付けれられていない様です。 ただし、X線のグラフは変化がなく、 黒点群は現れましたが、太陽のフレア活動は静穏です。 SDO AIA 193による太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SOHO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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