宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2010/ 8/29 17:10 更新 太陽風の速度は500km/秒を割り、高速太陽風は終わりつつあります。 担当 篠原 今日は更新システムにトラブルが発生し、記事の更新が遅くなってしまいました。 申し訳ありません。 遅ればせながら、今日の状況をまとめます。 高速太陽風は、昨日の昼頃から低下を始め、 昨日の650km/秒から、今朝の段階で550km/秒、 そして、現在、29日の夕方では、490km/秒まで下がっています。 前周期と比べると、下がり方も比較的短時間になっています。 高速風の全体像を見るため、今日の一枚目に7日幅のACEの図を掲載します。 この図の24日(世界時です)に、太陽風の速度は一気に700km/秒まで上がり、 その後、4日に渡って600km/秒を超える高い速度を保っていました。 図の後半は、28日に速度が下がり始め、最後のところで500km/秒まで落ちています。 この図では、速度が上昇する前に、 磁場強度(白線)とプラズマの密度(橙色)が大きく高まっていたことが分かります。 前にある低速の太陽風を、 後ろから高速の太陽風が追いかける領域に見られる、特徴的な変化です。 高速風の影響は、もうしばらく残るかもしれません。 それは、SOHO EIT195に見えていた、細長いコロナホールの影響です。 太陽風の速度は、既に500km/秒を割っていますが、 このまま400km/秒付近まで下がらず、やや高速の状態が続く可能性もあります。 注目してください。 一方、磁気圏のオーロラ活動はだいぶ静かになっています。 昨日までは、AE指数に500nT程度の変動も見られていたのですが、 図の中盤以降は、ほとんど変化がありません。 速度の低下と、磁場強度の弱まりの両方が効いているのでしょう。 今後は、一段と静かになっていくでしょう。 放射線帯の高エネルギー電子は、また少し回復して、10,000のレベルに戻っています。 しかし、もう大きな増加ではありません。 太陽の活動は静穏です。 X線のグラフは強度が下がり、変化もありません。 黒点は、中央やや左に、1101黒点群の大きな黒点と、 中央のやや北寄りに新しい黒点群が出現しています。 ACEによる、7日幅の太陽風の変化。今回の高速風の全体を見渡せます。 (c) NOAA/SWPC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC SOHO衛星のEIT195カメラによる太陽コロナの様子 (c) SOHO (ESA & NASA) SOHO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SOHO (ESA & NASA) リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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