宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2010/ 8/25 09:58 更新 700km/秒に達する高速太陽風がやって来ました。中規模のオーロラ活動が発生しています。 担当 篠原 昨日の午後より太陽風の速度が上昇を始め、高速の太陽風に変わっています。 ACEの観測によると、24日15時(世界時24日6時)頃に、 速度は一気に上昇し、600km/秒台に達しました。 その後もゆっくりと上昇は続き、 24日21時(世界時24日12時)頃には、700km/秒に達しています。 高速風領域としては、この辺りが最高速度だったようで、 現在は650km/秒ほどで推移しています。 高速風の影響で、オーロラ活動は活発化し、 AE指数で500nTから1000nTほどの中規模の活動が頻繁に発生しています。 ただし、速度が大きく上昇するのとほぼ同時に、 太陽風の磁場強度は、20nTから5nTへと平均的なレベルに弱まりました。 このため、速度の上昇は大きかったのですが、磁気圏活動は特別に激しくはなっていません。 一方、昨日のニュースでお知らせした-10nTに達する太陽風磁場の大きな南向きの影響で、 -50nT規模の小さな磁気嵐が発生しています。 沖縄の磁場データが大きく減少しています。 高速の太陽風は始まったばかりです。 SOHO EIT195を見ると、 太陽は、コロナホールの最も広い部分がちょうど中心線を通り過ぎた頃で、 このことから、高い速度は、もう3日は続きそうです。 コロナホール自体は、その後も細い部分が残っているので、 高速状態はもう少し続くかもしれません。 オーロラ活動は、速度が高いため活発に続くと思われますが、 磁場強度は平均レベルに下がってしまっているので、特に激しくはならないでしょう。 中規模活動から、次第に小規模の活動に弱まっていくと思われます。 放射線帯の高エネルギー電子は、現在は大きく減少しています。 しかし、速度の高い風が続いていることから、この後、大きく増加する可能性があります。 今後の変化に注意が必要です。 太陽は、東の端に新しい黒点が顔を出しました。 1101黒点群と番号が付けられています。 しかし、活動はおとなしいようで、X線のグラフは全く変化していません。 太陽は静かな状態が続きそうです。 SOHO衛星のEIT195カメラによる太陽コロナの様子 (c) SOHO (ESA & NASA) SOHO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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