宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
Supported by KNCT |
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2010/ 8/ 5 10:07 更新 磁気嵐が発生し、活発なオーロラ活動が続いています。しかし、太陽風の乱れは弱まり始めています。 担当 篠原 今日はカムチャッカ半島から更新しています。 時差が3時間あるので、こちらはもうお昼です。 昨日は、お昼過ぎに自動処理ソフトが停止してしまって、 大きな擾乱になっていたのに、情報が更新されず申し訳ありませんでした。 こういう時(長期出張)に限って、何かが起きる気がしています(大イベントの発生も含めて)。 昨日始まった太陽風の擾乱は、終息へ向かいつつあります。 現在の太陽風の速度は500km/秒、磁場強度は4nTほど。 依然、高速風が続いていますが、終わりが見えてきた感じです。 今回の擾乱は、思っていた以上に大きな規模になりました。 昨日のニュースの後も、太陽風の磁場はもう一段強まり、 4日16時(世界時4日7時)頃に20nT近くまで上がりました。 この頃は、太陽風の速度も580km/秒となかなか高く、 ふたつが重なると、地球への影響もかなり大きくなる可能性があったのですが、 しばらく前に、磁場の南北成分が北向きに変わっていたのです。 このため、太陽風から磁気圏へのエネルギーの流入は弱まってしまいました。 この様子を非常に分かりやすく示しているのが、AE指数の図です。 図の前半部にすっぽり活動が抜け落ちている部分があります。 ここが磁場が北向きになった期間です。 今回の太陽風の乱れの中では、最も大きく乱れていた時間帯だったので、 ここで磁場が南を向いていれば、更に大きな磁気圏擾乱となっていたでしょう。 そのAE指数は、前後の時間帯で、 1000nTを越えて1500nTに達する激しい変動を記録しています。 現在も500〜1000nTの中規模活動が続いています。 一方、Dat指数は。上記の状況もあり、結局-100nTほどの変化で終わっています。 沖縄の磁場データでその様子を見てください。 昨日の朝に大きく下がったところで、減少が停止しています。 この後も太陽風磁場の南向きが続いていれば、更に激しい磁気嵐になっていたでしょう。 そこまで磁気嵐が強まっていれば、新聞で話題になっていたそうですが、 北海道などで低緯度オーロラが見えていたかもしれません。 その点では、ちょっと惜しかったイベントでした。 1日遅れになってしまいますが、 今回の擾乱のオーロラを撮影した南極の昭和基地の全天カメラ画像を紹介します。 1枚目は始まりの頃の写真、2枚目は3時間ほど経って磁気嵐が強まってきた頃の写真です。 極地研究所のページでは、更に多くの写真を見ることができます。 「Back Number」に入って、8月3日、4日のページに行くとよいでしょう。 放射線帯高エネルギー電子は、今のところ大きく増加はしていません。 こちらは、引き続き注意してください。 太陽では、東の端から1093黒点群が上がってきました。 STEREO Behindで活動が見られていた領域です。 X線でBクラスの小さな変化が度々発生しています。 こちらも、これから様子を見ていきましょう。 国立極地研究所 (c) 南極の昭和基地で、全天カメラにより撮影されたオーロラ。 国立極地研究所 (c) 南極の昭和基地で、全天カメラにより撮影されたオーロラ。 SOHO EIT195による太陽コロナ。 (c) SOHO (ESA & NASA) SOHOによる太陽可視光写真。 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
宇宙天気ニュースは、 鹿児島工業高等専門学校にWebサーバを設置しています。 |