宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (09:45)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度が高くなっています。
磁気圏内が荒れています。
放射線帯電子がやや強くなっています。太陽放射線はやや強くなっています。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
8/ 4 --- ---
8/ 3 --- ---
8/ 2 --- ---

黒点  8/ 4 (NOAA)
磁場 フレア
1092 3 β ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:36 581 -4.0
-2 h 591 -9.0
-4 h 586 -10.8
-6 h 572 +5.3
-8 h 409 +0.4
-10 h 406 +0.9
-12 h 408 +1.2

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
08:59 -57 -24/ 40
-2 h -52 -8/ 18
-4 h -13 -6/ 14
-6 h -10 -10/ 20
-8 h -10 -16/ 4
-10 h -11 -12/ 9
-12 h -12 -15/ 5

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 1.8 1x10^3
8/ 4 5.3 6x10^3
8/ 3 0.6 6x10^3
8/ 2 0.5 5x10^3
8/ 1 0.4 6x10^3
7/31 0.3 1x10^4

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期短期 (swnews)
太陽黒点 (SOHO)
太陽可視光 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
SolarMonitor (TCD)
EIT195 (SOHO)
EIT284 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
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情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2010/ 7/30 10:32 600km/秒の高速太陽風が続いています。高速風は、後半にさしかかっているようです。
2010/ 7/31 13:32 580km/秒の高速太陽風が安定して続いています。1092黒点群の活動度が少し上がっているようです。
2010/ 8/ 1 12:16 高速太陽風は低下が始まり、520km/秒となっています。太陽は小さな活動程度です。
2010/ 8/ 2 11:31 C3の小規模フレアが発生しました。CMEを伴っており、地球へ影響が来るでしょう。
2010/ 8/ 3 09:25 太陽風は通常の速度に戻りつつあります。太陽は小さなフレア程度です。
最新のニュース

2010/ 8/ 4 09:45 更新
CMEによる太陽風の擾乱が到来し、磁気嵐が発生しています。7月の黒点数を報告します。

担当 篠原

SIDCより、7月の黒点数が発表されました。
それによると、7月は31日間すべての日で黒点が見えていて、
無黒点日数は0日でした。
今年の2月以来、今期2度目です。

1枚目のグラフを見て下さい。
4月、5月と無黒点の日数が再び上昇して、どうなることかと思いましたが、
6月にまた下がって、7月も0日と、全体として日数減少の傾向は続いているようです。

そろそろ無黒点日数では太陽活動の変化が見にくくなってきたので、
今回は、黒点数の一ヶ月平均値のグラフを作成しました。
縦軸が同じ数字なので紛らわしいですが、こちらは日数ではなく、黒点数です。
7月の平均値は15程度だったということになります。

黒点数というのは、[黒点群の数] × [10] + [黒点の数] と計算します。
このため、黒点がひとつ見えていると、1 ではなく、1×10+1=11 となるのです。
従って、月平均が15ということは、
小さな黒点群が毎日1〜2個ほど見えていたというくらいの数値です。
全く大きな数値ではありません。

それにしても、黒点数グラフを見ると、2008年から2009年にかけて、
0に張り付くような変化をしています。
本当に黒点が少なかったのだなと実感されます。


さて、その太陽ですが、今日は1092黒点群がほぼ中心に来ています。
X線データを見ると、Bクラスの小さな活動がいくつか発生していますが、
またおとなしくなった印象です。
Cクラスのフレアなどを起こす可能性はありますが、
活動度としてはその程度でしょう。


太陽風は、夜のうちに、CMEの影響である擾乱がやって来ました。
ACEの観測によると、4日2時(世界時3日17時)に、
太陽風の速度が600km/秒、磁場強度が15nTへ急に強まる変動がやって来ました。

C3フレアの発生から2日半ほどです。
フレアの規模が比較的小さかった割には、速度が大きく上昇している印象です。


磁場の強まりは、初めは北向きだったのですが、
1時間ほどで南向きに転じ、-10nTの強い南向き磁場が5時間にわたって続いています。
その間、速度も600km/秒に高まっていて、大きなエネルギーが磁気圏に流れ込んでいます。

AE指数は既に1000nTに達する大きな変動を記録しています。
この活動は現在も続いていると思われます。

また、京都大学のDst指数も-100nTの減少を記録しており、磁気嵐が発生しています。
Dstの減少はまだ続いていて、磁気嵐の規模はもう一段階強まる可能性があります。
その様子は、沖縄の磁場データでも見ることができます。
沖縄の図の場合、地方時の関係があるためDst指数の減り方をそのまま見ることはできません。
それでも、現在、-70nT程度の変動幅(下がり幅)となっています。
(磁場データにオフセットが発生しているようで、静穏レベルは青線よりも下にあるようです)


CMEの規模から考えて、太陽風の乱れはあまり長く続かないと思います。
今日1日程度高速状態が続いて、明日には下がり始めるのではないでしょうか。
下がっていくと、今度は300km/秒台の低速風に変わるかもしれません。
27日周期の図によると、前周期のこの期間はかなり遅い太陽風が続いています。


放射線帯の高エネルギー電子は、太陽風の乱れを受けて大きく減少しています。
磁気圏の乱れによって、この後大きく増加する可能性があります。
今後の変化に注意してください。



2006年7月以降の、月ごとの無黒点日数の変化。
(c) 作図 : 宇宙天気ニュース、データ : SIDC


2006年7月以降の、黒点数の月平均値。
(c) 作図 : 宇宙天気ニュース、データ : SIDC


SOHOによる太陽可視光写真。
(c) SOHO (ESA & NASA)


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC




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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。