宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2010/ 6/28 12:21 更新 高速太陽風は、速度が520km/秒に上昇しています。1084黒点群は磁場極性が逆向きです。 担当 篠原 昨日のニュースの後、太陽風の速度はもう一段上昇し、 500km/秒台に上がりました。 27日19時(世界時27日10時)頃には520km/秒に達し、その状態が現在まで続いています。 一方、太陽風の磁場強度は、4nTへと弱まりつつあります。 速度の上昇はこのあたりまでかもしれません。 27日周期の図を見て下さい。 高速風の上昇は、前周期と同様に今回も2日近くかかっています。 ただし、最高速度は前周期の600km/秒よりも下がっています。 高速太陽風の影響を受けて、磁気圏のオーロラ活動も活発になっています。 AE指数では、700nTの中規模活動が前半に見られ、 後半は300nTほどの小規模活動になっています。 太陽風の磁場強度が下がって、南向きの振幅も小さくなっている影響でしょう。 前周期の変化を参考にすると、高速風はこれから5日程度継続する可能性があります。 SOHO EIT195を見ると、 コロナホールの後半部分はちょうど太陽の中心線上にあります。 この影響が3日後くらいにやって来るでしょう。 ただし、コロナホールは次第に高緯度側に寄っているので、影響度は次第に下がります。 概ね、前周期(6月1日〜5日)に近い変化になるのではないでしょうか。 太陽の南東(左下)に出現した黒点には、1084黒点群と番号が付けられました。 大きな黒点がひとつ見えるだけの黒点群です。 この黒点を磁場写真で見ると、通常の南半球の極性と逆になっています。 SOHOの磁場写真を見て下さい。 この写真では、太陽面の磁場を、N極を白、S極を黒として表現しています。 現在の活動周期では、北半球の活動領域(黒点など)は、 左から [ 白 黒 ] つまり、 [ N S ] の極性を持ちます。 一方、南半球では、左から [ 黒 白 ] の、 [ S N ] と並ぶのです。 しかし、今日の磁場写真を見ると、1084黒点群の磁場極性は、 南半球としては反対の [ 白 黒 ] に並んでいます。 と、ここまで調べたところで気付きました。 この黒点は今月の初めに現われた1078黒点群が、 太陽の裏側を周回してきたものなのです。 1078群の特別な磁場極性については、6月10日のニュースで話題にしています。 2週間の旅を経て、再びこちら側に顔を出したのです。 興味深い性質を持つ黒点であることもそのままです。 X線データは変化なく、太陽は静穏な状態です。 SOHO EIT195による太陽コロナ。 (c) SOHO (ESA & NASA) SOHOによる太陽可視光写真。 (c) SOHO (ESA & NASA) 太陽面の磁場分布。左下の1084群は逆の極性になっています。 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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