宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2024/ 3/25 11:59 更新 太陽風の強い乱れが到来し、磁気圏の活動が一時的に激しくなりました。 担当 篠原 昨夜遅く、24日23時20分(世界時24日14時20分)頃に、 太陽風の急な強まりがACE衛星で観測されました。 速度は、550km/秒から800km/秒へ上がってかなり高速になり、 磁場強度は、7nTから20nT、 そして30nTとかなり強い状態になりました。 23日の昼に発生したX1.1の大規模フレアの時の CME(コロナ質量放出)による太陽風の強まりだと思われます。 その場合、乱れは1日半で地球へやって来たことになり、 昨日紹介したNOAA/SWPCの予報よりも半日早くなりました。 気象庁地磁気観測所による茨城県柿岡の地上磁場観測では、 24日23時35分(世界時24日14時35分)頃に、 磁場の急な強まりが発生しています。 太陽風の強まりが地球に達して、 磁気圏を強く圧縮したことを示しています。 注目していた太陽風磁場の南北成分は、 乱れの初めに-20nTに達する強い南向きが 1時間ほど発生しています。 速度の高まりもあり、 この影響で磁気圏の活動は非常に激しくなりました。 AE指数は、2500nTに達する激しい変化が発生しています。 ただ、磁場の南向きの変化は短時間で終わり、 25日1時(世界時24日16時)以降は、 ほとんど北向きで推移する様になっています。 現在も+20nTと北向きにとても強まった状態です。 このため、磁気圏の激しい活動は短時間で終わり、 AE指数はすぐに変化が小さくなり、 グラフの最後は300nT程度の変化になっています。 一方、Dst指数の速報値は、磁気圏活動の強まりにより -130nTまで下がり(マイナス方向に強まります)、 大きい磁気嵐が発生しました。 しかし、こちらも現在は-92nTまで戻っていて、 乱れの規模は縮小しています。 太陽風の速度は、乱れが始まって半日過ぎた現在も 760km/秒と高まった状態が続いています。 もし、太陽風磁場の南北方向の変化が反対だった場合は、 -20nTの強い南向きの状態が10時間以上続いたことになります。 その場合は、かなり激しい磁気圏の乱れが発生したでしょう。 今回の太陽風の乱れにより、 昼側にいたGOES衛星の磁場が南向き(マイナス側)になる という変化が観測されています。 静止衛星であるGOES衛星では、 通常は地球磁場の北向き(プラス側)が観測されていますが、 太陽風の強まりによって一時的に太陽風の領域に入ってしまい、 太陽風の南向きの磁場を観測したのです。 太陽風の強まりは、この後どのくらいまで続くでしょうか。 また、磁場の南北成分が南向きに切り替わる変化が 発生するでしょうか。 引き続き注目してください。 太陽は、3615黒点群の活動は次第に落ち着いています。 昨夜まではM1〜2の中規模フレアが数回発生しましたが、 今日に入ってからは、C3〜5の小規模フレアに留まっています。 X線グラフは全体の強度が下がり、 フレアの変化も少なくなっています。 一方、可視光写真では、 3615群は大きい姿を保っています。 フレアの発生はこれで終わるのか、 しばらく休んで再び強まるのか、この後も注目してください。 24日23時35分(世界時24日14時35分)頃に地上磁場の急な強まりが観測されました。 (c) 気象庁地磁気観測所 Dst指数の速報値は、-130nTまで下がっています。 (c) 京都大学WDC GOES衛星の磁場が一時的に南向きになりました。 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース 3615黒点群の拡大写真。 (c) SDO衛星HMII (NASA)、作図 : 宇宙天気ニュース SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC AE指数(速報値) 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学WDC 27日の太陽周期に合わせた図 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー陽子の変化 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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