宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2011/ 6/ 8 12:02 更新 昨日、M2.5の中規模フレアに伴って、非常に激しいCMEが発生しています。 担当 篠原 昨夜、速報でお知らせしましたが、 昨日の7日15時(世界時7日6時)に、太陽南西部(右下)の1226黒点群で、 M2.5の中規模フレアが発生しました。 フレアとしては、特に大きな現象ではないのですが、 とても華々しいCME(太陽ガスの放出現象)を起こしています。 京都大学の柴田一成先生(お勧め記事)にお願いして、 この現象についてコメントを頂きました。
CMEの様子は、英文ですが、 Spaceweather.com ( 6月7日記事、 6月8日記事(明日以降)) でも紹介されています。 海の向こうでも興奮している様子が伝わってきます。 掲載してるSDO AIA193は昨夜と同じ動画です。 同じSDOのAIA304は、データが更新されていたので、時間を延長しました。 SOHOについては、噴出前後の写真が追加されていたので、 その部分を含めて時間を延長しています。 また、STEREO Aheadの様子も掲載します。 地球のある左側に向かって、 コロナのガスが激しく噴き出している様子が撮影されています。 こうして画像を充実させてしまった結果、 昨夜よりさらに負荷の重いページになってしまいました。 昨夜は、速報の公開直後にTwitter経由のアクセスが急増して、 サーバーがダウンするという事態になりました。 ふと気付くと、CPUの負荷が100%に達し、 サーバーは何もページを送信しない状態になっていたのです。 ある意味とてもエキサイティングな体験でした。 そのお陰で、現在の運用環境の様々な限界が見えてきたのですが、 今日のこの記事も更に厳しい状態になるかもしれません。 サーバーのダウンは避けたいと思っていますが、 ページの表示がたいへん重くなるのではないかと思います。 しかし、削るには惜しい写真ばかりですので、どうかのんびりとお待ち下さい。 今回のCMEは、地球から見ると太陽の端近くで発生しているので、 普通であれば地球への影響はあまり及ばないのですが、 今回のCMEは噴出がすごいため、地球方向へもガスが飛びだしている様です。 SOHO LASCO C3(青の写真)を良く見ると、 とても淡いガスになりますが、太陽全体を囲む様に広がっているのが見えます。 これは、噴き出したガスが地球方向に向かっている時の特徴的な見え方です。 ただし、噴出の周辺部ですし、フレアの規模としても特に大きくはなかったので、 特別激しい擾乱が地球へ来ることはないのではないかと思います。 (普通に見られる程度の激しい擾乱にはなるかもしれません) 6月10日、11日頃の太陽風の変化に注目してください。 今回のフレア、CMEでは、太陽放射線も増加しています。 昨日の図よりももう少し高まって、最高は70くらいになっています。 現在は、30程度に下がっていますが、警戒レベルは続いています。 それでは、現在の太陽風ですが、 昨夜より速度が上がって、500km/秒と高速風に入っています。 磁場強度も、一時、10nTに強まりましたが、現在は5nTと落ち着きつつあります。 磁場が強まって、南を向いているため、 磁気圏のオーロラ活動も、AE500程度と中規模の変化が発生しています。 この高速風の原因は、SDOでははっきりとは見えませんでしたが、 弱いコロナホールがあったのかもしれません。 この高速風は、それほど長く続かないだろうと思います。 (CMEによる擾乱は別の要因として) 太陽の活動は、昨日のM2.5以降は穏やかです。 M2.5のフレアを起こした1226黒点群は、 今日の写真では見えなくなっています。 SDO衛星のAIA193カメラによる、M2.5のフレアの様子。フレアの後にコロナのガスが噴出する様子が見えている。 (c) SDO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) SDO衛星のAIA304カメラによる、M2.5のフレアの様子。コロナのガスが激しく噴き上がっている。 (c) SDO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) SOHO LASCO C2、C3カメラによる、CMEの様子。 (c) SOHO (ESA & NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) STEREO Aheadによる、CMEの様子。地球は左方向にあります。 (c) STEREO (NASA)、 (動画加工 : 宇宙天気ニュース) SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽放射線データ (c) NOAA/SWPC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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