宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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2010/ 5/31 09:49 更新 高速太陽風が始まりました(500km/秒)。南向き磁場が強まり、激しいオーロラ活動が発生しています。 担当 篠原 昨夜のうちに、太陽風の速度(ACEの図の黄色線)は500km/秒へ上昇し、 高速太陽風が始まりました。 コロナホールの影響がやって来たのではないかと思います。 速度上昇に先立って、太陽風のプラズマの密度(橙色線)が10個/cm^3へ一時的に上昇しています。 高速風の始まりによく見られる変化です。 一方、磁場強度(白線)については、 今回はその前にCMEによる磁場の強まりが発生していたためか、 目立った変化はありませんでした。 むしろ、10nT超の強さからゆっくりと下がり続け、現在は7nTほどになっています。 磁場南北成分(赤線)が南に大きく振れる傾向は、昨日も続き、 -8nTくらいのまとまった南向きが長い時間見られました。 この影響で、AE指数では、1000nTを越える激しい変動が発生しています。 沖縄の磁場データも、2回目の減少を記録しています。 磁気圏の赤道面に流れる電流系が強まったためです。 Dst指数も、再度-60nTへの減少を記録していて、この部分だけでも小規模磁気嵐の変動です。 コロナホールによる高速風が始まったと考えると、 太陽風の乱れは(規模は次第に小さくなりますが)、1週間近く続く可能性があります。 SOHO EIT195では、コロナホールは北半球の高緯度側に広がっています。 緯度が高めなので、どの程度地球へ影響が及ぶのか読みにくいところがありますが、 前周期の記録を参照すると(27日周期の図)、5月8日まで高速風は続いていて、 これは6月4日に相当します。 磁気圏活動の高まりによって、放射線帯高エネルギー電子が増加を始めています。 今日は、まだ数千のレベルですが、明日以降、警戒レベルの10,000に達する可能性があります。 注意してください。 太陽は、静穏です。 3つの黒点群は、今日の写真では非常に淡く、見つけるのが難しい状態です。 フレア活動もありません。 SOHO EIT195による太陽コロナ。 (c) SOHO (ESA & NASA) SOHOによる太陽可視光写真。 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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