宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (12:29)
太陽フレアは静かです。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
3/21 --- ---
3/20 --- ---
3/19 --- ---

黒点  3/21 (NOAA)
磁場 フレア
1054 1 α ---
1056 4 β ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
12:06 406 +0.5
-2 h 414 +0.8
-4 h 412 +1.2
-6 h 417 +2.6
-8 h 415 +0.8
-10 h 424 -1.4
-12 h 423 -1.2

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
11:59 -14 -5/ 2
-2 h -14 -5/ 3
-4 h -13 -5/ 1
-6 h -14 -4/ 5
-8 h -16 -2/ 6
-10 h -18 5/ 10
-12 h -15 -3/ 5

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 5x10^1
3/21 0.6 7x10^1
3/20 0.6 6x10^1
3/19 0.5 8x10^1
3/18 0.7 3x10^2
3/17 0.7 8x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙天気日報
宇宙天気臨時情報
NICT宇宙天気情報センター
宇宙環境計測グループ
Space Weather Prediction Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2010/ 3/16 10:06 太陽風はやや低速で、磁気圏も穏やかです。1054黒点群は弱まりつつあります。
2010/ 3/17 09:04 太陽風の速度がやや上がっています。コロナホールの影響が来ているようです。
2010/ 3/18 09:06 小さいですが新しい黒点が発生しました。太陽風はやや高速です(450km/秒)。
2010/ 3/19 08:33 Bクラスの小さなフレアが起きています。太陽風はゆっくりと低速風に変わりつつあります。
2010/ 3/20 12:44 400km/秒程度の穏やかな太陽風が続いています。太陽は無黒点になりつつあります。
最新のニュース

2010/ 3/21 12:29 更新
1056黒点群が再び増えています。太陽風は平均的な状態です。

担当 篠原

昨日見えなくなっていた1056黒点群に、再び黒点が現われています。
小さな黒点ばかりですが、数も多く見えています。
X線のグラフによると、今朝くらいからBクラスの小さなフレアが頻発しています。
1056黒点群の活動度が増しているのかもしれません。
この後、Cクラスに達するフレアも見られるかもしれません。

また、日本時間で20日(世界時では19〜20日にかけて)に、
太陽で小規模のCME(太陽ガスの放出現象)が発生しました。
この様子を、STEREO Ahead、Behind、そしてSOHOと3機の衛星が観測していました。
その様子を動画にしましたのでご覧ください。

STEREO Behindは、地球から見て太陽よりも左側に、Aheadは右側にいます。
そのため、それぞれCMEの飛び出す方向が逆になっています。
地球と一直線上にあるSOHOでは、CMEは右寄りに飛び出しています。
完全に地球の方向に向いていたのではなく、右側にやや傾いていた様です。

しかし、同じ右側への飛び出しでも、
もっと横から見ているSTEREO Behindとは違った見え方をしていることが分かります。
複数の衛星が活躍すると、今までにない面白さが味わえます。


太陽風は、速度410km/秒、磁場強度4nTと、
昨日の状態とあまり変わらず、安定しています。
この後も穏やかに、この程度の太陽風が続きそうです。

この1周期ほど、太陽風の速度は穏やかな時でも400km/秒付近を保ち、
300km/秒台前半という様な大きな低下をしなくなっています。
太陽の様子が変わってきたからなのでしょうか。
今後も注目してみてください。


磁気圏では、AE指数で300〜500nTの小規模のオーロラ活動が度々発生しています。
太陽風磁場が南を向いたことで発生している様です。
太陽風が、穏やかとはいっても400km/秒程度の速度を保っているため、
オーロラ活動もにぎやかになりやすい状態にあるのでしょう。



STEREO Behind、SOHO、STEREO Aheadによる、3つの方向から見たCMEの噴出の様子。
(c) SOHO (ESA & NASA)、STEREO (NASA)、動画加工 : 宇宙天気ニュース


SOHO EIT195による太陽コロナ。21日11時(世界時21日2時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる太陽可視光写真。1056黒点群が再び現れています。
(c) SOHO (ESA & NASA)


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。