宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (09:35)
太陽フレアは静かです。
太陽風南向き磁場がやや強くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
10/30 --- ---
10/29 --- ---
10/28 09:26 C2.3

黒点 10/30 (NOAA)
磁場 フレア
1029 9 β C2

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:21 365 -3.6
-2 h 370 -3.2
-4 h 377 -1.4
-6 h 372 +1.3
-8 h 381 +4.2
-10 h 378 +6.3
-12 h 374 +4.9

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:30 -18 -/ -
-2 h -13 -/ -
-4 h -8 -/ -
-6 h -7 -/ -
-8 h -4 -/ -
-10 h -3 -/ -
-12 h -3 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 7x10^1
10/30 0.6 1x10^2
10/29 0.9 1x10^2
10/28 0.5 1x10^2
10/27 0.6 1x10^2
10/26 0.6 1x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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宇宙環境計測グループ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2009/10/25 12:38 コロナホールの影響が到来し、中規模のオーロラ活動も発生しています。C1のフレアが発生しました。
2009/10/26 08:20 1029黒点群が小規模のフレア活動を起こしています。太陽風も小規模の高速風が来ています。
2009/10/27 08:37 1029黒点群が再びCクラスのフレアを起こしました。太陽風は410km/秒くらいで、比較的穏やかです。
2009/10/28 08:56 1029黒点群が活発になり、Cクラスの小規模フレアが7回ほど連続的に発生しています。
2009/10/29 09:14 1029黒点群の活動は少し落ち着いています。太陽風は低速で、概ね静穏です。
最新のニュース

2009/10/30 09:35 更新
太陽風の磁場が強まりましたが、北寄りだったため磁気圏は静穏です。1029黒点群は穏やかです。

担当 篠原

太陽風の磁場が、特徴的な変化をしています。
強度が10nTへ強まり、南北成分が、初め大きく北に強まって、
やがて0nTへ弱まっていき、そのまま今度は南へ大きく強まっています。
太陽風に乗って、磁場の大きなかたまりが流れてきた変化だと思われます。

発生原因がどの現象か、具体的には分かりませんが、
タイミングから考えると、1029黒点群の活動が強まり始めた、
25日のフレア活動あたりかもしれません。

現在、磁場強度は弱まり始め、南北成分も南向きから0nTへと戻りつつあります。
太陽風の変化は終わりに近づいているようです。


こういった磁場の変化がやって来ると、
磁場の振れ方によって、オーロラ活動が強まることがあります。
(磁場が大きく南を向いたときです)

しかし、今回の磁場変化は、初めに北向きに大きく強まったため、
ここまでは磁気圏活動は全く発生していません。
現在の南向きの影響は見られてもよさそうですが、
AE指数のデータとしては、もうしばらく待つ必要があります。

ただ、磁場強度はもう弱まり始めていますから、
これから激しくオーロラが変動するということはなさそうです。


1029黒点群のフレア活動は、一段落ついたようです。
X線の強度は次第に下がり、昨日は目立ったフレアも見られませんでした。
そして、黒点群自体西へ去りつつあります。
もう、地球への影響はないでしょう。

SOHOの可視光写真を見ると、黒点はずいぶん大きくなっています。
この大きさだと、あるいは肉眼で見つけることができるかもしれません。
日食メガネで挑戦してみてはいかがでしょうか。



SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。28日8時(世界時27日23時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる、太陽可視光写真。1029黒点群は西に没しつつあります。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。