宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:35)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
7/25 --- ---
7/24 --- ---
7/23 --- ---

黒点  7/25 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:22 523 -1.6
-2 h 538 -0.1
-4 h 529 -0.1
-6 h 548 +1.3
-8 h 542 +1.5
-10 h 529 -0.1
-12 h 544 +0.8

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:59 -15 -12/ 7
-2 h -15 -17/ 6
-4 h -13 -12/ 1
-6 h -13 -9/ 11
-8 h -16 0/ 4
-10 h -15 -3/ 11
-12 h -15 -11/ 3

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 7x10^2
7/25 0.5 8x10^2
7/24 0.6 6x10^2
7/23 0.7 1x10^2
7/22 0.7 1x10^1
7/21 0.9 2x10^1

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2009/ 7/18 10:37 太陽風の速度は更に下がり、300km/秒です。太陽は無黒点が続いています。
2009/ 7/19 12:05 290km/秒のとても遅い太陽風が続いています。磁気圏活動もとても静かです。
2009/ 7/20 13:20 太陽風は、280kmと低速で、磁気圏もとても静かです。
2009/ 7/23 22:40 強い南向き磁場によって、磁気嵐が発生しています。
2009/ 7/24 09:55 550km/秒と高速の太陽風が続いています。太陽に小さな黒点が現れました。
最新のニュース

2009/ 7/25 10:35 更新
太陽風は、500km/秒台の高速状態を保っています。太陽は無黒点です。

担当 篠原

SOHO LASCO C3の画面に、かに座のプレセぺ星団が見えています。
左端から3分の1ほどのところの、ごちゃごちゃとした小さな星の集まりです。
毎年、この季節になるとSOHOで見えるようになります。

星団の周囲には、やや傾いた四角形の星の並びがありますが、
かに座の甲羅にあたる部分です。


高速の太陽風が続いています。
現在も速度は540km/秒近くを保っていて、
27日周期の図で前周期の太陽風と比較すると、高速状態が長く続いています。

27日周期の予想では、今回の高速風は昨日くらいで終わって、
明日、26日からは、前周期の6月29日に発生した高速風の
回帰が見られるのではないかと考えていました。
しかし、高速状態は現在も続き、このまま次の高速風につながって行くのかもしれません。

その一方、SOHO EIT195では、
前周期に見られた太陽低緯度域のコロナホールは見えなくなっています。
発生源が弱まっているため、明日以降の高速風は弱まっているかもしれません。
明日以降どうなるのか、ACEの観測に注目して下さい。


磁気圏では、AE指数で300nTほどと小規模ですが、オーロラ活動が頻繁に見られています。
太陽風磁場は、強度3nT程度と小振幅になってしまったものの、
南北成分が+に−にと細かく変動しているためでしょう。

太陽風が現在の状態を保つと、磁気圏も同程度に変動を続けるでしょう。
一方、太陽風の速度が下がったり、磁場の南向きがあまり見られなくなる様になると、
磁気圏活動も落ち着いて行きます。

沖縄の磁場データは、少しずつ静穏レベル(青線)に戻りつつあります。
磁気嵐の状態は終息しつつあります。


放射線帯の高エネルギー電子の増加は、1000に達しない程度で止まっています。
太陽風は落ち着いて来ている事もあり、今回の増加はここまででしょう。


太陽では、昨日とても小さな黒点が見えたのですが、
一時的な発生で、現在は見えなくなっています。
NOAAの番号が付けられる事もありませんでした。
SOHOの磁場観測では、強まった部分がまだ残っています。



SOHO LASCO C3の左側に、小さな星の集まり プレセぺ星団が見えています。取り囲む四角の星は、かに座です。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。25日7時半(世界時24日22時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる、太陽可視光写真。小さな黒点は見えなくなり、太陽は無黒点となっています。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる太陽磁場。黒点があった部分の磁場の強まりは、まだ残っています。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。