宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:06)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
7/24 --- ---
7/23 --- ---
7/22 --- ---

黒点  7/24 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:00 552 -0.3
-2 h 544 -0.3
-4 h 513 +1.3
-6 h 517 +1.5
-8 h 490 +1.1
-10 h 521 -1.1
-12 h 519 +0.9

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:59 -17 -3/ 4
-2 h -16 -7/ 6
-4 h -17 -9/ 4
-6 h -19 -7/ 12
-8 h -21 6/ 12
-10 h -22 -4/ 5
-12 h -21 -4/ 3

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 5x10^2
7/24 0.6 6x10^2
7/23 0.7 1x10^2
7/22 0.7 1x10^1
7/21 0.9 2x10^1
7/20 0.6 2x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2009/ 7/17 08:38 太陽風の速度は350km/秒近くに下がり、低速風になりました。磁気圏も静かです。
2009/ 7/18 10:37 太陽風の速度は更に下がり、300km/秒です。太陽は無黒点が続いています。
2009/ 7/19 12:05 290km/秒のとても遅い太陽風が続いています。磁気圏活動もとても静かです。
2009/ 7/20 13:20 太陽風は、280kmと低速で、磁気圏もとても静かです。
2009/ 7/23 22:40 強い南向き磁場によって、磁気嵐が発生しています。
最新のニュース

2009/ 7/24 09:55 更新
550km/秒と高速の太陽風が続いています。太陽に小さな黒点が現れました。
2009/ 7/24 10:06 追加 
ACEの図を追加で掲載します。

担当 篠原

昨夜、簡単に記事をまとめましたが、22日より高速の太陽風がやって来ています。
速度の上昇は、22日9時(世界時22日0時)頃に始まり、半日ほどで450km/秒まで上がり、
更に1日ほど経ったところで500km/秒を超え、現在は550km/秒となっています。
段々と高まって行くという変化になっています。

しかし、今回の高速風で特筆すべきは、
高速風の立ち上がりに発生した太陽風磁場の大きな強まりでしょう。
22日9時(世界時22日0時)から、22日19時(世界時22日10時)にかけて、
磁場強度が10〜17nTに高まりました。
南北にも大きく振れ、-15nTを超える南向きが2度にわたってやってきました。

この影響で磁気圏活動はかなり活発になり、
磁気嵐が発生しました。
世界規模で測定しているDst指数では、-100nTの減少が観測され、
中規模の磁気嵐となっています。
沖縄の磁場データでも、これに対応する大きな減少が観測されました。

また、極域のオーロラ活動と関連するAE指数の変化も大きく、
最大で1400nTに達する大規模な変化が記録されています。


現在の太陽風は、速度は550km/秒に上がっており、
AE指数で400nTの小規模のオーロラ活動が発生しています。
しかし、磁場強度は3nTへ弱まっていて、
今後は大きな活動になることはないでしょう。


放射線帯の高エネルギー電子は、増加を始めていますが、
まだ1000のレベルにも達しないほどです。
引き続き、増加の程度に注意してください。


太陽には、中央部に小さな黒点が発生したようです。
可視光写真ではまだほんの微かですが、SOHO EIT195で明るく光っている部分です。
磁場写真によると、[白 黒]と並んでいて、
これは南半球では前の活動周期である第23期の性質です。
第23期の黒点群の出現は4月以来で、3ヶ月ぶりだと思います。

GOESのX線には目立った変化はなく、この群はいまのところ活動的ではないようです。



3日ほどデータを見られない環境にいたのですが、
その間にこれだけ大きな変化があり、まだ理解が追いついていない状態です。

2009/ 7/24 10:06 追加 (篠原) 関連の図はページの最後にあります
ACEの図を自動処理でうまく取り込めませんでしたので、追加で掲載します。
最近、サーバーの反応が悪いことがよくあります。



ACE衛星による、1週間の太陽風の変化。
(c) NOAA/SWPC


SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。24日3時(世界時23日18時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる、太陽可視光写真。中心部やや南(下側)に微かに黒点が見えます。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる太陽磁場。黒点の磁場の極性は、南半球の23期型です。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC




2009/ 7/24 10:06 追加

ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。