宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (09:08)
太陽フレアは静かです。
太陽風南向き磁場が大きくなっています。
磁気嵐がやや発達しています。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
6/29 --- ---
6/28 --- ---
6/27 --- ---

黒点  6/28 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:03 419 -5.1
-2 h 423 -4.2
-4 h 391 -7.4
-6 h 385 -8.2
-8 h 377 -5.3
-10 h 363 -5.4
-12 h 371 +0.2

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
08:59 -45 42/ 7
-2 h -41 53/ 25
-4 h -39 27/ 17
-6 h -18 24/ 16
-8 h -17 9/ 9
-10 h -8 13/ 9
-12 h -8 9/ 9

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 3x10^0
6/29 0.7 1x10^1
6/28 0.6 1x10^1
6/27 0.7 1x10^1
6/26 0.7 1x10^1
6/25 0.6 1x10^1

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2009/ 6/24 08:33 太陽風の速度は265km/秒にまで下がり、かなり低速です。これから、太陽風の速度変化がやって来るでしょう。
2009/ 6/25 13:26 太陽風速度は500k/秒に上昇し、強い南向き磁場も発生しました。磁気圏は小規模の乱れです。
2009/ 6/26 13:14 太陽風は、400km/秒台半ばのやや高めの速度が続いています。太陽は無黒点になりました。
2009/ 6/27 11:55 太陽風の速度は400km/秒を割り、通常の状態に戻りました。太陽は無黒点です。
2009/ 6/28 12:20 太陽風は400km/秒前後で穏やかです。この後、速度の上昇が始まるかもしれません。
最新のニュース

2009/ 6/29 09:08 更新
太陽風磁場が大きく南を向き、磁気圏が活動的になっています。

担当 篠原

昨日より、太陽風の磁場強度が8nT程度にやや強まっていました。
その後も、強まった傾向が続いたのですが、
昨夜より、南北成分が大きく南を向くようになりました。

今日のACEの図では、
初めの南北成分は、北にいっぱいに向いています。
それが、28日18時(世界時28日9時)頃に南に切り替わり、
以降、-5nTから最大で-10nTに達する強い南向きが続いているのです。

変化のパターンから、太陽から大きな磁場のかたまりが飛んで来たのかもしれません。
-5nTほどの南向きはまだ続いていて、もうしばらくこの状態が続くかもしれません。


この磁場の影響で、磁気圏活動が急に強まっています。
AE指数は、700〜1100nTと中規模の活動が一気に強まりました。
その変化は、シベリアの磁場データにも見えています。

一方、沖縄の磁場データには、目立った変化は見られませんでした。
世界規模のデータから作るDst指数を参照しても、大きな変化にはなっておらず、
磁気圏の赤道域に環電流(リングカレント)を作る磁気嵐には、なっていない様です。


太陽風の速度は、420km/秒と通常のレベルです。
昨夜、多少下がったりしましたが、たいした変化ではありません。
コロナホールの影響は、この程度で終わってしまうのでしょうか。

SOHO EIT195には、続くようなコロナホールは見られず、
この後は穏やかな太陽風が続きそうです。


太陽は無黒点です。



SOHO EIT195による太陽コロナ。29日7時半(世界時28日23時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。