宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (08:28)
太陽フレアは静かです。
太陽風南向き磁場がやや強くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
5/11 --- ---
5/10 --- ---
5/ 9 --- ---

黒点  5/10 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
08:17 421 -3.0
-2 h 417 +1.7
-4 h 413 -0.1
-6 h 429 -0.4
-8 h 405 +1.7
-10 h 413 -1.8
-12 h 426 -1.2

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
07:59 -15 5/ 3
-2 h -16 6/ 5
-4 h -16 10/ 2
-6 h -16 9/ 4
-8 h -17 9/ 7
-10 h -17 8/ 3
-12 h -16 10/ 6

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 4x10^2
5/11 0.5 5x10^2
5/10 0.6 3x10^2
5/ 9 0.7 2x10^2
5/ 8 0.5 6x10^1
5/ 7 0.6 1x10^1

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2009/ 5/ 6 11:30 360km/秒の低速太陽風が続いています。これから高速風がやって来るでしょう。
2009/ 5/ 7 08:25 太陽風の速度が、460km/秒に上昇しています。高速太陽風が始まりました。
2009/ 5/ 8 11:19 400km/秒台中盤の太陽風が続き、小規模の磁気圏活動が発生しています。4月の黒点数が発表されました。
2009/ 5/ 9 09:20 太陽の東から活動領域が上がって来ました。480km/秒の太陽風が続き、磁気圏も比較的活動的です。
2009/ 5/10 11:36 Bクラスの小さなフレア活動が発生しています。太陽風の速度は下がり、高速風は終わりそうです。
最新のニュース

2009/ 5/11 08:28 更新
太陽風は通常の速度レベルに下がりました。太陽は無黒点です。

担当 篠原

SOHOの可視光写真が更新され、ふたつめの活動領域が視野に入って来ました。
しかし、こちらの活動領域も白斑があるだけで、今のところ黒点の姿は見えません。
まだ、完全には見えきっていないようなので、もうしばらく注視しましょう。

GOESのX線データも、Bクラスの小さな活動があるだけで、それ以上の目立った変動はありません。
こちら側へ回って来て、落ち着いてしまったのでしょうか。


今日の4枚目の写真は、STEREO Behindです。
この衛星で、活動領域を正面から見てみましょう。
明るく光っている場所では、磁場が強まっています。
強まった磁力線に沿って高温のコロナが閉じ込められるので、
明るい筋となって見えているのです。

右側の活動領域は、N極とS極の分布がやや広がっているためか(SOHO磁場写真参照)、
その間をつなぐ様に、磁力線の明るい筋がふくれ上がっています。
左側の活動領域は、両極が詰まっているので、
狭い領域に明るい筋がごちゃごちゃと集まって見えます。

更に、ふたつの活動領域をまたぐ様に、
明るい磁力線が大きくふくれあがっているのも見えます。
右側の活動領域のN極(磁場写真の白)と左側の活動領域のS極(磁場写真の黒)を
つなぐ磁力線の構造があるようです。

こういった、活動領域をまたぐ大きな磁力線の筋は時々見ることができます。
時には、南北半球をまたぐような大きな構造も現れます。
そんな活発な太陽活動の始まりが待たれます。


太陽風は、410km/秒と通常の速度に下がり、安定しています。
磁場強度は、3nTとやや弱めです。
これから2〜3日ほど、落ち着いた太陽風が続くでしょう。

磁気圏活動もだいぶ静かになっています。
太陽風磁場の南寄り傾向はまだ続いていて、頻繁なオーロラ活動をもたらしています。
しかし、速度は下がり、磁場強度も弱まっているため、活動はどれも小さなものです。


次の太陽風の変化は、13-14日くらいにやって来ると思われます。
今回も、比較的規模の小さい高速風となるでしょう。



SOHO EIT195による、太陽コロナ。11日2時半(世界時10日17時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる太陽の可視光写真。活動領域に、白斑が見えています。10日14時(世界時10日5時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる、太陽磁場。北東(左上)に、2つめの磁場の強まりも見えて来ました。10日10時半(世界時10日1時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


STEREO behind衛星による太陽コロナ写真。ふたつの活動領域が、太陽の中心に見えています。
(c) NASA


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。