宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:15)
太陽フレアは静かです。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
4/ 4 --- ---
4/ 3 --- ---
4/ 2 --- ---

黒点  4/ 4 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:08 279 -0.7
-2 h 276 -1.0
-4 h 296 +0.4
-6 h 301 -0.4
-8 h 296 -1.2
-10 h 293 -2.5
-12 h 278 -1.6

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
08:59 -12 9/ 7
-2 h -12 10/ 3
-4 h -12 10/ 2
-6 h -13 7/ 5
-8 h -13 8/ 6
-10 h -10 11/ 3
-12 h -10 14/ 5

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 5x10^1
4/ 4 0.6 6x10^1
4/ 3 0.7 6x10^1
4/ 2 0.7 1x10^2
4/ 1 0.6 1x10^2
3/31 0.6 9x10^1

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2009/ 3/30 09:10 420km/秒の穏やかな太陽風が続いています。磁気圏も静穏です。
2009/ 3/31 08:39 太陽風速度は、420km/秒で安定し、穏やかな状態が続いています。
2009/ 4/ 1 08:57 400km/秒の穏やかな太陽風が続いています。磁気圏も静穏です。
2009/ 4/ 2 12:02 太陽風速度は35km/秒に下がり、低速風になりました。磁気圏も静かです。
2009/ 4/ 3 08:47 太陽風速度は310km/秒に下がり、たいへん穏やかです。無黒点日数の変化をまとめます。
最新のニュース

2009/ 4/ 4 10:15 更新
太陽風の速度は、280km/秒へ下がっています。密度も大きく減少しています。

担当 篠原

太陽風の速度(ACEの黄色線)は、280km/秒と、かなり遅いレベルまで低下しています。
磁場強度は、2-4nTとやや弱まった状態で安定しています。


昨夜から、太陽風のプラズマの密度(橙色線)が大きく減少しています。
ACEの図の前半、昨日までは、2-3個/cm^3程度あったのですが、
図の後半、今日に変わった頃から1個/cm^3を割って、
0.2-0.6個/cm^3あたりに分布するようになりました。

グラフが分散しているのは、
1個/cm^3を割ると、粒子観測装置の精度が悪くなるためです。
その影響で、速度のグラフも散らばっています。

太陽風の速度が下がり、密度が減ると、
太陽風が磁気圏に与える圧力も小さくなります。
地球の磁気圏は、普段、太陽風の圧力によって小さく押し込められているのですが、
今日は圧力が減っているため、
磁気圏は、いつもよりも大きく、宇宙空間へ広がっていることでしょう。

それを示す変化が、静止衛星のGOESの磁場データに見えています。
今日の1枚目の図は、2つのGOES衛星が観測している、静止軌道の磁場の変化です。
図は3日幅ですが、ちょうど図の真ん中あたり、
世界時3日15時のところで、赤線のグラフががくんと下がっています。

ここは、太陽風の密度低下の影響が地球までやってきたところです。
太陽風の圧力が減って、磁気圏が拡大したため、
磁気圏の中にいるGOES衛星の周辺の磁場が弱まったのだろうと思います。



さて、低速の穏やかな太陽風が続き、磁気圏活動はたいへん静かです。
AE指数にはたいした変化は観測されていません。

太陽風は、もう5日程度は穏やかに推移すると思われます。
ただ、27日周期の図を見ると、前周期の3月8日に、小さな速度の山が見られます。
最高でも450km/秒に上がった程度で、1日しか続かなかったのですが、
この変化の回帰が、今日、これから見られるかもしれません。


太陽は無黒点が続いています。
非常に静穏です。



GOES衛星が観測した、磁気圏静止軌道の磁場の変化。太陽風の密度減少による変化が見られます。
(c) NOAA/SWPC


SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。4日10時(世界時4日1時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。