宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2009/ 2/28 11:34 更新 太陽風は700km/秒に達する高速風となりました。オーロラ活動も活発化しています。 担当 篠原 昨日、速度上昇の兆しを見せていた太陽風は、更に上昇を続けました。 昨夜、27日20時(世界時27日11時)頃に600km/秒を超え、 今朝の28日5時(世界時27日20時)頃には、ほぼ700km/秒に達しました。 昨日のニュースでは、それほど大きな変化にはならないと予想したのですが、 大はずれでした。 700km/秒の高速太陽風は昨年の10月30日以来で、4ヶ月ぶりのことです。 太陽の低緯度付近には、はっきりしたコロナホールは見られなかったので、 大きな変化は来ないと予想したのですが、 南極付近の大きなコロナホールの広がりが原因だったのかもしれません。 27日周期の図では、前周期の1月31日-2月1日に、 500km/秒程度の小さな速度の山がありました。 この山が、一気にこの大きさに成長したのでしょうか。 現在の速度は少し落ち着いて、650km/秒になっています。 最高速度の山は越えたのではないかと思われます。 この高速太陽風の影響で、磁気圏も活動的になっています。 AE指数では、900nTの大きめの活動がひとつ発生し、 その前後も小中規模の活動が続いています。 極域では、にぎやかなオーロラが見られたのではないでしょうか。 太陽風の速度は依然高いものの、磁場強度は既に5nTを割る程度に下がっており、 今後の磁気圏活動は、規模の小さなものになるだろうと思います。 この高速風の影響で、放射線帯高エネルギー電子の増加にも注意して下さい。 太陽は無黒点です。 SOHO EIT195で東側から上がって来た明るい領域には、白斑が見えていますが、 黒点はありませんでした(可視光写真)。 SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。28日8時半(世界時27日23時半)。 (c) SOHO (ESA & NASA) SOHOによる太陽の可視光写真。黒点はありません。28日5時半(世界時27日20時半)。 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|