宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2009/ 2/ 5 08:19 更新 太陽風磁場は、大きく南向きに変動しました。活発な磁気圏活動が発生しました。 担当 篠原 昨日の朝に始まった太陽風の乱れは、その後、大きな太陽風磁場の乱れになりました。 ACEの図の、太陽風磁場南北成分(赤線)を見て下さい。 昨日のニュースの頃(今日の図の最初の頃)、 磁場は+10nTと、大きく北向きになりました。 その後、磁場強度は10nTを保ったまま、南北成分がゆっくりと南側へ切り替わり、 半日ほどかかって、今度は-10nTと大きな南向きになりました。 そしいて、その後8時間にわたって、-10nTの強い南向きが続いています。 この変化から、大きな磁場のかたまりが太陽から飛んで来たのだと考えられます。 この間、太陽風速度は、360km/秒と低速で安定しており、 噴き出した現象は、強いものではなかった様です。 8時間を超える、強い南向き磁場の影響で、磁気圏は大きく変動しました。 AE指数は、1200nTに達する大きな変化を記録しています。 変化の様子から、オーロラ活動とともに、磁気圏の強い対流が起きたと考えられます。 沖縄の磁場データも、静穏レベルから-70nTほどの減少を記録していて、 磁気嵐が発生していた様です。 磁場は大きく南を向きましたが、太陽風の速度自体は低速だったため、 磁気圏活動は活発になりましたが、激しいというほどの変化ではありませんでした。 今日未明の5日2時(世界時6日17時)頃、 太陽風磁場の南北成分は、急に0nT付近に戻り、磁場強度も10nTから5nTに弱まりました。 磁場の大きな変化は終わったと考えられます。 それとともに、AE指数の変化も小さくなり、磁気圏は静穏な状態に戻りました。 この後は、再び、穏やかな低速の太陽風が続くと考えられます。 今回の変動にともなって、放射線帯高エネルギー電子は、 低かったレベルが更に下がり、かなり低い状態になっています。 太陽写真は、昨日の朝のものですが、現在も無黒点が続いていると思われます。 SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。5日7時半(世界時4日22時半)。 (c) SOHO (ESA & NASA) SOHOによる太陽の可視光写真。点はありません。4日9時(世界時4日0時) (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|