宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2008/11/22 10:35 更新 太陽風の速度は280km/秒とかなり低速になっています。磁気圏も静穏です。 担当 篠原 ここしばらく、SOHOの写真がほとんど更新されませんでした。 それは、SOHO衛星がアンテナに故障を抱えているので、 軌道の途中で、電波を十分に地球に送信できなくなる期間が発生するためです。 その期間は、Keyhole(鍵穴)と呼ばれています。 (英文ですが、参考資料です。軌道の図があるのでご覧下さい。) そして、その前後で衛星は、 電波を地球に効率よく送信するため、姿勢をひっくり返します。 その結果、LASCO C3カメラでは、太陽を覆うための棒の位置がひっくり返ります。 今日掲載しているLASCO C3の2枚の写真を比べてください。 11月17日と20日の間に、支え棒の位置が左下から右上に反転しています。 ある時(Keyholeを挟んでですが)、さりげなくひっくり返るので、 気づかないままということが多いのですが、 今回、水星を追いかけていて目についたので紹介します。 SOHOには、太陽風を観測する装置も積まれています。 そのデータを掲載しているページには、 太陽風を監視している犬がいます。 その犬の姿勢が、SOHO衛星の姿勢に合わせてひっくり返るのです。 ちょうど今、ひっくり返った状態です。 しばらく先になりますが、SOHOが次のKeyholeを迎え、姿勢が反転すると、 この犬も元の向きに戻ります。 お楽しみに。 また、激しい太陽風がやって来ると、この犬は急にたくましい姿に変身します。 最近はなかなか機会がないのですが、ちょっと気にかけていてください。 さて、太陽風は、速度が280km/秒を割るほどに下がり、かなり低速になっています。 プラズマの密度が薄くなっていて、データが散らばり始めています。 磁場強度も2nTと弱まっていて、とても穏やかです。 磁気圏もとても静かです。 AE指数には全く変化が見られません。 SOHO EIT195では、コロナホールが太陽の中心に達しています。 この3日後に高速風がやって来るとして、25日頃になるでしょうか。 コロナホールが縦長に変形していて、 高速風領域がどのように変化しているか注目されます。 太陽は無黒点が続いています。 なかなか増えそうで増えないですね。 SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。22日10時(世界時22日1時)。 (c) SOHO (ESA & NASA) SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SWPC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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